プロパティマネジメントフィーとは?不動産鑑定評価基準での意味を図でわかりやすく解説
対象不動産の管理業務に係る経費です。つまり、テナント対応や賃料の集金、建物管理会社への指示といった、物件を賃貸経営として回す仕事を管理会社に任せる報酬で、運営費用の一つです。
プロパティマネジメントフィーとは
大きな賃貸ビルのオーナーは、入居者からの問い合わせ、賃料の請求と入金の確認、清掃や警備の会社への指示を、自分ではやらずに管理会社に任せます。この管理業務の報酬がプロパティマネジメントフィーで、収益費用項目では運営費用の一つです。建物を物として保つ清掃・警備・設備点検の費用は維持管理費という別の項目です。また、不動産ではなく投資の器(投資法人や特別目的会社)を運用する報酬はアセットマネジメントフィーと呼び、証券化関連費用として表には載せません。

運営費用の四行目がプロパティマネジメントフィー。賃貸経営の仕事を管理会社に任せる報酬。
建物を保つ維持管理費とは別に、経営を回す費用です
定義は「対象不動産の管理業務に係る経費」です。維持管理費の定義は「建物・設備管理、保安警備、清掃等対象不動産の維持・管理のために経常的に要する費用」で、こちらは建物を物として保つ費用です。管理業務の経費を維持管理費の中に含めると、二つの項目を分けた意味がなくなります。共用部分の費用として賃借人から徴収するものは共益費収入で、収入の項目であって費用ではありません。
業務の範囲を確かめて、他の費用項目と重ねません
プロパティマネジメントは広くとらえると、建物管理(ビルメンテナンス)、工事の管理(コンストラクションマネジメント)、テナント誘致(リーシングマネジメント)まで含むことがあります。同じ契約の中に維持管理費やテナント募集費用等に当たる業務が入っていれば、契約書で業務範囲を確かめて、それぞれの項目に分けます。テナントの賃貸借契約の更新や再契約の業務に要する費用は、管理業務にも見えますが、基準がテナント募集費用等の定義に含めているので、そちらに載せます。
賃貸人が自ら管理していても、相当額を載せます
基準の表は、管理業務の経費を運営費用として載せると定めているだけで、自主管理の場合の扱いは書いていません。ただ、収益費用項目は今の所有者の懐具合ではなく、その不動産が市場で典型的な投資家に取得された場合の収益と費用を表す表です。証券化されれば投資法人や特別目的会社が保有し、管理業務は管理会社に委託されるのが通常なので、所有者が自分で管理して費用が出ていなくても、委託した場合に通常必要となる相当額を見込む、と考えられています。載せなければ運営純収益がその分だけ膨らみ、同じ不動産でも所有者の管理形態で価格が変わってしまいます。

自分で管理していても、委託した場合の相当額を載せる。
対象不動産の管理業務に係る経費
出典: 各論第3章 第5節
実務ではこう使う
管理委託契約書でプロパティマネジメント業務の範囲と報酬率を確かめ、建物管理やリーシングの報酬が同じ契約に含まれていれば維持管理費・テナント募集費用等と分けて計上します。オーナーが自主管理している物件でも、市場で一般的な料率で相当額を見込み、評価書にその考え方を書きます。
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