/ 鑑定理論

条件変更承諾料とは?不動産鑑定評価基準での意味を図でわかりやすく解説

借地の条件や使用目的を変えることを地主が承諾する対価として、借地人が支払う一時金です。基準は、契約上の条件又は使用目的の変更に伴う賃料改定で条件変更承諾料又は増改築承諾料が支払われるときは、これらの額を特に勘案するとしています。

条件変更承諾料とは

木造の家を建てる約束で借りている土地に、鉄筋コンクリートの店舗ビルを建てたいと借地人が考えたとします。地主にとっては、建物が長持ちする分だけ土地が戻ってくる見込みが遠のくので、ただでは承諾しにくい話です。そこで借地人が承諾の対価として支払うのが条件変更承諾料です。増改築を禁じる特約を緩めてもらうときに支払う増改築承諾料も、同じ性格の一時金です。基準は、こうした変更に伴って地代を改定するとき、承諾料が支払われるならその額を特に勘案するとしています。

条件変更承諾料の図解:木造からコンクリートのビルへ。承諾の対価が条件変更承諾料。

木造からコンクリートのビルへ。承諾の対価が条件変更承諾料。

条件変更に伴う改定で、特に勘案する三つの事項の一つです

契約上の条件又は使用目的の変更に伴い賃料を改定する場合、基準は実際支払賃料の改定で見る九つの事項のほか、特に、賃貸借等の態様、変更内容、条件変更承諾料又は増改築承諾料が支払われるときはこれらの額、の三つを総合的に勘案するとしています。この改定は、変更に伴う経済価値の増分のうち適切な部分に即応する賃料を通常の改定賃料に加算するものです。基準は理由を書いていませんが、承諾料は増分の対価の一部を借地人がまとめて先に払うものと見られるので、承諾料が大きければ地代に加算する部分は小さく、無ければ加算は大きくなる関係にあると考えられます。

借地権の譲渡のときの一時金は、名義書替料です

基準がこの場面で並べているのは条件変更承諾料と増改築承諾料の二つです。借地権を第三者に譲渡するときに地主の承諾を得るために支払う一時金は名義書替料と呼び、それを勘案するのは賃料の改定が借地権の第三者への譲渡を契機とする場合です。条件を変える承諾と、借主が代わる承諾は別のことなので、一時金の名前も、勘案する場面も分かれています。

条件変更承諾料の図解:条件を変える承諾の対価と、借主が代わる承諾の対価は別の一時金。

条件を変える承諾の対価と、借主が代わる承諾の対価は別の一時金。

更新料や名義書替料の勘案に加えて勘案します

継続賃料の改定では、更新や借地権の譲渡を契機とする場合に更新料又は名義書替料の額を総合的に勘案します。条件変更に伴う改定では、これに加えて条件変更承諾料又は増改築承諾料の額も勘案します。更新と条件変更が同時に行われる案件なら、更新料と承諾料の両方が地代の改定に関わります。

(3)条件変更承諾料又は増改築承諾料が支払われるときはこれらの額

出典: 各論第2章 第1節

実務ではこう使う

旧法借地で木造から鉄筋コンクリート造への条件変更を認める案件では、地主が受け取る条件変更承諾料の額を契約書や合意書で確認し、堅固化による経済価値の増分の配分とあわせて改定地代を検討します。承諾料をまとまった額で受け取るなら地代への加算は小さく、承諾料が無ければ加算は大きくなる、という関係を評価書で説明します。増改築の特約を緩める案件では増改築承諾料について同じ扱いをします。

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