市街地再開発組合とは?都市再開発法での意味を図でわかりやすく解説
第一種市街地再開発事業の施行区域内の宅地について所有権又は借地権を有する者が、5人以上共同して定款と事業計画を定め、都道府県知事の認可を受けて設立する法人です。つまり、地権者自身が施行者になるための団体で、施行できるのは第一種だけです。
市街地再開発組合とは
古い商店街を建て替えたいとき、役所や会社に任せるのではなく、地主と店主が自分たちで施行者になる道があります。それが市街地再開発組合で、地権者が集まってつくる法人です。会社と違って株主を募るのではなく、施行地区内の宅地の所有者と借地権者が全員そのまま組合員になります。組合が施行できるのは、権利変換で権利を付け替える第一種市街地再開発事業だけで、土地を買い取る第二種は施行できません。設立の人数と認可、同意の割合、組合員の範囲、解散の時期が、この法人を理解する柱です。

5人以上の地権者が定款と事業計画を定め、知事の認可で組合になる。
設立には、所有者と借地権者それぞれの3分の2以上の同意が要ります
認可を申請する前に、施行地区となるべき区域内の宅地の所有者全員と借地権者全員の、それぞれ3分の2以上の同意を集めなければなりません。あわせて、同意した者の宅地と借地の地積の合計が、区域内の総地積の3分の2以上でなければなりません。人数と地積の両方で数えるのは、一人で広い土地を持つ人の反対も、狭い土地を持つ大勢の反対も、どちらも無視できないからです。未登記の借地権者は、区域の公告があった日から起算して30日以内に市町村長に借地権の種類と内容を申告すれば、同意の対象に数えられます。

人数でも地積でも、所有者と借地権者それぞれ3分の2以上の同意。
組合員は所有者と借地権者の全員で、借家権者は入りません
組合が施行する事業の施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、賛成した人も反対した人も、すべて組合員になります。建物を借りている借家権者は、宅地の権利者ではないので組合員にはなりません。借家権者は権利変換で新しいビルの床の借家権を与えられる立場であって、事業を動かす側には立たないという区別です。宅地や借地権が数人の共有なら、その数人を1人の組合員とみなします。組合員の所有権や借地権を承継した人には、組合に対する権利義務もそのまま移ります。

賛成した人も反対した人も全員が組合員。共有の数人は1人と数える。
解散の理由は三つで、議決による解散は権利変換期日前に限られます
組合は、設立認可の取消し、総会の議決、事業の完成の三つの理由で解散します。総会の議決で解散できるのは権利変換期日の前だけです。期日を過ぎると土地と建物の権利がもう新しいビルの床に付け替わっているので、途中でやめることができないからです。議決や完成による解散には都道府県知事の認可が要ります。解散は特別決議事項で、総組合員の3分の2以上が出席し、出席者の議決権の3分の2以上、かつ所有者と借地権者それぞれの出席者の議決権の3分の2以上で決し、同意した人の地積の合計も総地積の3分の2以上でなければなりません。組合員が50人を超える組合は、総会に代わる総代会を設けることができます。
第一種市街地再開発事業の施行区域内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、五人以上共同して、定款及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて組合を設立することができる。
出典: 都市再開発法 11条1項
実務ではこう使う
組合施行の再開発では、鑑定士は組合の依頼で従前資産と権利床の評価を行い、審査委員として権利変換計画に同意する立場にも立ちます。地区内の地権者の構成や同意の集まり具合は、事業が実現するかどうかの手がかりとして地域分析の材料になります。組合の解散が事業の完成によるものかどうかは、清算の段階で床の評価が要るかを左右します。
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