/ 鑑定理論

不動産のあり方とは?不動産鑑定評価基準での意味を図でわかりやすく解説

不動産がどのように構成され、どのように貢献しているか、ということです。つまり、人が土地を各般の目的のためにどう利用しているかという土地と人間との関係が、目に見える形で現れたものです。

不動産のあり方とは

同じ広さの土地でも、畑として使われている、月ぎめ駐車場になっている、アパートが建っている、と姿はさまざまです。畑なら野菜を作って町に届け、駐車場なら通勤する人の車を預かり、アパートなら六世帯が暮らします。どう区画され、何が建っているか(構成)と、誰のどんな役に立っているか(貢献)を合わせたものが、不動産のあり方です。基準は不動産の定義のすぐあとにこの言葉を置き、土地と人間との関係はここに具体的に現れる、と書きます。

不動産のあり方の図解:何が建っているかが構成、誰の役に立っているかが貢献。合わせてあり方。

何が建っているかが構成、誰の役に立っているかが貢献。合わせてあり方。

あり方は、構成と貢献の二つで説明されます

基準は「すなわち」のあとで、あり方を「どのように構成され、どのように貢献しているか」と言い換えます。構成は、土地をどう区画し、どんな建物を建てて使っているか、という物としての姿です。貢献は、その使い方が人の生活と活動にどれだけ役立っているか、という働きです。土地はその有用性のゆえに国民の生活と活動の基盤だ、という前の文を受けて、姿と働きの両面で不動産をとらえています。

あり方は、四つの要因の相互作用によって決まります

基準は、不動産のあり方は自然的、社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用によって決定される、と定めます。川と地盤(自然的)、人口の増減(社会的)、景気と金利(経済的)、用途地域の指定(行政的)が重なり合って、その土地に何が建ち、どう使われるかが決まります。そしてそのあり方が、経済価値の本質を決定づけます。要因があり方を決め、あり方が経済価値を決める、という順番です。

不動産のあり方の図解:四つの要因が重なって、その土地に何が建ち、どう使われるかが決まる。

四つの要因が重なって、その土地に何が建ち、どう使われるかが決まる。

あり方は、価格を選択の主要な指標として決まります

同じ段落の「一方」のあとで、基準は、不動産のあり方はその経済価値を具体的に表している価格を選択の主要な指標として決定されている、と定めます。土地の所有者は、駐車場のままにするかアパートを建てるかを、どちらが高い価格になるかを見て選びます。要因があり方を決めるだけでなく、価格を見た人の選択もあり方を決めるので、あり方は両側から決まります。価格が要因の影響の下にあると同時に、選択指標として要因に影響を与える、というこの関係を、基準は価格の二面性と呼びます。

そして、この土地を我々人間が各般の目的のためにどのように利用しているかという土地と人間との関係は、不動産のあり方、すなわち、不動産がどのように構成され、どのように貢献しているかということに具体的に現れる。

出典: 総論第1章 第1節

実務ではこう使う

現地に立って、対象不動産がどう区画され、どんな建物がどう使われ、周りの人の暮らしにどう役立っているかを見るのが、不動産のあり方をつかむ作業です。評価書の最有効使用の判定は、今のあり方が最も値打ちを生む使い方かどうかを問うています。あり方を読み違えれば、価格の判断も違ってきます。

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