附属資料とは?不動産鑑定評価基準での意味を図でわかりやすく解説
対象不動産等の所在を明示した地図、土地又は建物等の図面、写真等の確認資料、事例資料等のうち、必要に応じて鑑定評価報告書に添付する資料です。つまり、本文の判断の裏付けを読み手が自分の目で確かめられるように付ける資料で、他の専門家の調査報告書等も必要に応じて添付しますが、その専門家の同意が得られないときは添...
附属資料とは
工事の見積書に「一式300万円」とだけあっても確かめようがありませんが、図面と写真と単価表が付いていれば、読み手が自分で数字を追えます。鑑定評価報告書も同じで、本文には判断と理由を書き、その裏付けになる地図、図面、写真、比べた事例の一覧などを巻末に付けます。これが附属資料で、基準は第3節に「必要に応じて添付するものとする」と定めています。本文を読んで疑問が出たとき、読み手が資料に戻って確かめられるようにするための添付です。

本文の判断を、巻末の地図・図面・写真・事例一覧で確かめられるようにする。
添付するのは確認資料と事例資料で、どちらも必要に応じてです
確認資料は、地図、図面、写真など、対象不動産の物的確認と権利の態様の確認に使った資料です。事例資料は、取引事例や賃貸事例など、手法を適用するときに比べた相手の資料です。基準はこの両方を添付の対象に挙げています。本文の判断は「対象は何か」と「何と比べたか」の二つで支えられているからだと考えられます。事例資料を付けなければ、比準価格がどの事例から出たのかを読み手が検証できません。「必要に応じて」なので、集めた資料をすべて綴じ込む定めではなく、本文の裏付けに要るものを選んで付けます。
他の専門家の調査報告書は、同意が得られたときに添付します
土壌汚染の調査報告書のように、他の専門家の調査結果等を活用するために入手した資料も、必要に応じて附属資料として添付します。ただし、当該他の専門家の同意が得られないときは添付しません。基準に理由は書かれていませんが、調査報告書はその専門家が依頼を受けて作った成果物で、依頼者以外の第三者にも渡る評価書に綴じ込むには、作った本人の了承が要ると考えられます。鑑定評価額への影響が大きいからといって、同意なしに添付してよいという例外はありません。

同意があれば綴じ込み、同意が無ければ本文に範囲と内容を書くにとどめる。
本文に範囲と内容を書く義務と、添付する義務は別です
専門家の調査結果を活用したとき、本文の「鑑定評価上の不明事項」には、その専門家が調査した範囲及び内容を明確に記載しなければなりません。これは同意の有無に関係ない義務です。一方、報告書そのものの添付は「必要に応じて」で、同意が無ければ付けません。添付できなくても本文の記載義務が残るのは、資料が無くても本文だけで結論の妥当性を判断できる状態を保つためと考えられます。
対象不動産等の所在を明示した地図、土地又は建物等の図面、写真等の確認資料、事例資料等は、必要に応じて鑑定評価報告書に添付するものとする。
出典: 総論第9章 第3節
実務ではこう使う
評価書の巻末には、位置図、公図の写し、建物図面、現地写真、採用した取引事例の一覧などを綴じ込みます。土壌調査を専門機関に頼んだ場合は、報告書を添付してよいか機関に確認し、同意が取れなければ本文で範囲と内容を説明するにとどめます。附属資料が整っていると、依頼者や提出先からの照会に、該当する資料を示して答えられます。
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