短答式 行政法規の肢別ドリル150問|頻出法令の数字・要件を一気に潰す
不動産鑑定士短答式「行政法規」の肢別ドリル150問。都市計画法・建築基準法・国土利用計画法など頻出法令ごとに、肢の文/正誤/一行理由/狙われたポイントの4点セットで数字と要件を一気に潰します。数字の横断まとめ表つき。
行政法規は40近い法令から40問が出題されます。範囲が広いので「広く浅く」と言われがちですが、実際に得点差を生んでいるのはそこではありません。合否を分けるのは、頻出法令の「数字」と「要件」を、肢のレベルで正確に言えるかどうかです。
短答式の誤りの肢は、条文全体を丸ごと作り替えて作られることはほとんどありません。作問者は、正しい条文の中の一語だけを差し替えます。「2週間」を「3週間」に、「権利取得者」を「譲渡人」に、「許可」を「届出」に、「都道府県知事」を「市町村長」に。読み流すと違和感ゼロで通過してしまう、この一語が失点の正体です。
だから行政法規の仕上げは、テキストを何周も読むことではなく、一語トラップを含んだ肢を大量に浴びて、引っかかる箇所を自分で特定することに尽きます。本記事はそのための肢別ドリルです。頻出法令ごとに150問を用意し、各問を「肢の文/正誤/一行理由/狙われたポイント」の4点セットで示します。正誤を当てて終わりにせず、右端の「狙われたポイント」の列を、自分がどの型で外したのかを記録するチェックリストとして使ってください。
この記事の位置づけと、他の行政法規記事との使い分け
行政法規の記事は目的別に分かれています。本記事はその中で「解いて確認する」役割を担います。
| 目的 | 読む記事 |
|---|---|
| どの法令から手をつけるか決める | 37法令の優先順位と学習戦略 |
| 数字を覚える方法を知る | 行政法規の数字暗記法 |
| 条文の読み方を身につける | 条文の読み方の基本 |
| 科目全体の戦略を組む | 短答式「行政法規」の攻略法 |
| 5肢択一の設問形式で練習する | 行政法規の演習問題と詳細解説10選 |
| 一語トラップを肢単位で潰す | 本記事 |
つまり、数字の覚え方そのものは数字暗記法の記事に譲り、本記事は覚えたはずの数字が肢の文脈で本当に出てくるかを試す教材です。また、5肢の中から1つを選ぶ形式の練習は演習問題10選にありますので、そちらとセットで回すと効果的です。
ドリルの使い方(3周法)
- 1周目:正誤だけ判定する。 「肢の文」の列だけを読み、正か誤かを紙に書き出します。理由は考えません。所要時間は1法令あたり5〜10分。
- 2周目:誤りの肢だけ、どこが誤りか指摘する。 1周目で誤答した肢と、正解でも自信がなかった肢に絞ります。「主体が違う」「期間が違う」と口に出せれば合格です。
- 3周目:狙われたポイント列を横断で読む。 法令をまたいで同じ型(面積・期間・主体・例外)を並べて確認します。記事末尾の横断まとめ表がこの用途です。
なお正誤判定の的中率は、慣れないうちは想像以上に低く出ます。特に誤りの肢を「正しい」と見逃す方向のミスが圧倒的に多いのが行政法規の特徴です。もっともらしく書かれた肢はつい肯定したくなるので、1周目は意識して「この肢は誤りだ」と疑ってかかる姿勢で読んでください。この癖づけは引っかけパターンの記事でも扱っている、短答式全般に効く技術です。
出題法令の優先順位マップ
過去10年分の出題を法令別に集計すると、出題の重心ははっきりしています。以下は肢の数ベースでの体感的な序列と、それぞれの法令で狙われる論点の「型」です。
| 優先度 | 法令 | 出題の重心 | 狙われる型 |
|---|---|---|---|
| S | 建築基準法 | 用途規制・集団規定・単体規定・建築確認 | 面積/高さ/用途地域ごとの可否 |
| S | 都市計画法 | 開発許可・地域地区の定義・都市計画の決定主体 | 規模(㎡)/決定主体/許可不要の例外 |
| A | 土地区画整理法 | 組合・換地計画・仮換地・換地処分 | 人数/同意要件/効力発生日 |
| A | 不動産の鑑定評価に関する法律 | 鑑定士の登録・業者の登録・懲戒と監督処分 | 年数/処分権者/適用除外 |
| A | 都市再開発法 | 組合・権利変換計画・権利変換期日 | 人数/議決要件/期間 |
| B | 不動産登記法 | 表示に関する登記・単独申請・公開 | 申請期間(1月)/単独申請の可否 |
| B | 国土利用計画法 | 事後届出・事前届出・遊休土地 | 面積/期間/届出義務者 |
| B | 税法(所得税・法人税・租特・相続・地方税) | 譲渡所得の特例・固定資産税 | 控除額/併用の可否/税率 |
| B | 文化財保護法・景観法 | 現状変更の許可と届出 | 許可か届出か/日数 |
| C | 品確法・バリアフリー法・宅建業法 | 瑕疵担保期間・適合義務・8種制限 | 年数/面積/割合 |
| C | 土地収用法・宅地造成及び特定盛土等規制法 | 事業認定と裁決/許可と検査 | 期間/手続の順序 |
| C | 地価公示法・土地基本法 | 目的規定・正常な価格・規準 | 条文の言い回しの逐語 |
| D | 農地法・河川法・国有財産法・土壌汚染対策法ほか | 許可権者と例外 | 許可権者/届出期限 |
このマップの読み方はひとつだけです。S・Aランクで落とすと取り返しがつかない。 D ランクは1肢正解できれば十分で、5肢すべてを完璧にする必要はありません。優先順位の考え方をさらに詳しく詰めたい場合は37法令の優先順位を参照してください。
以下、ランク順にドリルへ入ります。
ドリル1 都市計画法(20問)
都市計画法は「区域と地域地区の定義」「都市計画の決定主体」「開発許可」の3ブロックで出題されます。特に開発許可は、規模(㎡)と、許可が不要になる例外の列挙が集中的に狙われます。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。 | 正 | 第7条の定義どおり。「おおむね10年以内」がキーワード。 | 期間(10年) |
| 2 | 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域であり、市街化を禁止する区域ではない。 | 正 | 第7条は「抑制すべき区域」と定める。禁止ではないから開発許可の余地が残る。 | 語の強度(抑制/禁止) |
| 3 | 二以上の都府県の区域にわたる都市計画区域は、関係都府県が協議のうえ共同で指定する。 | 誤 | 第5条により、この場合は国土交通大臣が関係都府県の意見を聴いて指定する。 | 主体(国土交通大臣) |
| 4 | 都市計画区域については、都市計画に、当該都市計画区域の整備、開発及び保全の方針を定めるものとする。 | 正 | 第6条の2。「定めるものとする」=必須であって任意ではない。 | 義務/任意 |
| 5 | 特別用途地区は、用途地域が定められていない土地の区域内において、制限すべき特定の建築物等の用途の概要を定める地区である。 | 誤 | それは特定用途制限地域の定義。特別用途地区は用途地域内で、用途地域の指定を補完して定める。 | 定義の入れ替え |
| 6 | 高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区である。 | 正 | 第9条の定義どおり。最高限度「又は」最低限度である点に注意。 | 定義の逐語 |
| 7 | 特定街区では、建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定める。 | 正 | 第9条。特定街区で定める3点セットをそのまま覚える。 | 定義の逐語 |
| 8 | 準工業地域は、主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域である。 | 正 | 第9条の定義どおり。「主として」「おそれのない」が入る。 | 定義の逐語 |
| 9 | 田園住居地域は、農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域である。 | 誤 | 「中高層住宅」ではなく「低層住宅」。田園住居地域は低層住居系の地域である。 | 一語(低層/中高層) |
| 10 | 防火地域及び準防火地域は、都道府県が定める都市計画である。 | 誤 | 第15条の列挙に防火地域は含まれず、市町村が定める。 | 決定主体 |
| 11 | 特別用途地区に関する都市計画は、市町村が定める。 | 正 | 第15条の都道府県が定める都市計画に特別用途地区は含まれない。 | 決定主体 |
| 12 | 市街化区域内において行う開発行為は、規模にかかわらず常に開発許可を要する。 | 誤 | 市街化区域では施行令が定める規模(1,000平方メートル)未満の開発行為は許可不要。 | 例外(規模未満) |
| 13 | 区域区分が定められていない都市計画区域内において行う3,000平方メートルの開発行為は、開発許可を要する。 | 正 | 非線引き都市計画区域及び準都市計画区域の許可不要規模は3,000平方メートル未満であり、3,000平方メートルはこれに含まれない。 | 面積(3,000㎡) |
| 14 | 市街化調整区域内において、農作物の販売に必要な建築物の建築の用に供する目的で行う3,000平方メートルの開発行為は、開発許可を要しない。 | 誤 | 第29条第1項第2号の農林漁業用建築物には、生産・集荷・貯蔵等の施設は含まれるが、販売施設は含まれない。 | 例外の範囲 |
| 15 | 区域区分が定められていない都市計画区域内において、図書館法に規定する図書館の用に供する目的で行う2,000平方メートルの開発行為は、開発許可を要する。 | 誤 | 図書館は施行令が定める公益上必要な建築物に含まれ、規模にかかわらず許可不要。 | 例外(公益上必要) |
| 16 | ゴルフコースの建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更は、その規模が1ヘクタール未満であれば開発行為に当たらない。 | 誤 | ゴルフコースは面積要件なしで第二種特定工作物に該当し、その建設のための区画形質の変更は開発行為となる。 | 例外の例外(ゴルフ場) |
| 17 | 開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければならない。 | 正 | 第32条。「協議」だけでなく「同意」まで必要な点が繰り返し狙われる。 | 協議/同意 |
| 18 | 開発許可を受けた開発区域内の土地においては、工事完了の公告があるまでは、原則として建築物を建築してはならない。 | 正 | 第37条。工事用の仮設建築物等や知事が支障がないと認めたものは例外。 | 効力発生時点 |
| 19 | 開発許可を受けた開発行為により設置された公共施設は、工事完了の公告の日に、その公共施設の存する市町村の管理に属する。 | 誤 | 第39条により、管理に属するのは公告の日の「翌日」である。 | 起算日(翌日) |
| 20 | 都市計画事業の認可又は承認をもって土地収用法の事業の認定に代えるものとされ、別途の事業認定は不要である。 | 正 | 第70条。都市計画事業と収用手続の接続点として狙われる。 | 法令間の接続 |
開発許可の規模と例外は、開発許可の記事と用途地域の記事でも整理しています。定義の入れ替えで迷った人は、地域地区の一覧を一度書き出してから戻ってきてください。
ドリル2 建築基準法(22問)
建築基準法は出題数が最多で、しかも「単体規定(令の細かい数値)」まで踏み込まれます。ここは数値そのものが答えになるため、覚えていなければ推測が効きません。裏を返せば、覚えた分だけ確実に得点になる領域です。
集団規定・用途規制(12問)
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 21 | 建築物の敷地は、原則として道路に2メートル以上接しなければならない。 | 正 | 第43条の接道義務。自動車のみの交通の用に供する道路等は「道路」から除かれる。 | 数値(2m) |
| 22 | 都市計画区域内で、幅員4メートル未満の道で特定行政庁の指定したものは、この法律の道路とみなされる。 | 正 | 第42条第2項のいわゆる2項道路。「特定行政庁の指定」が要件。 | 主体(特定行政庁) |
| 23 | 私道の変更又は廃止によって接道義務に抵触することとなる場合、特定行政庁はその変更又は廃止を禁止し、又は制限することができる。 | 正 | 第45条。私道は自由に廃止できないという結論を押さえる。 | 効果(禁止・制限) |
| 24 | 壁面線の指定は、特定行政庁が建築審査会の同意を得て行う。 | 正 | 第46条。建築審査会の同意が要件である点が狙われる。 | 手続(審査会同意) |
| 25 | 用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度を定める場合、その最低限度は200平方メートルを超えてはならない。 | 正 | 第53条の2。「200平方メートルを超えてはならない」という上限の形で規定されている。 | 面積(200㎡・上限) |
| 26 | 第一種低層住居専用地域内における建築物の高さは、10メートル又は12メートルのうち都市計画で定められた限度を超えてはならない。 | 正 | 第55条。田園住居地域・第二種低層住居専用地域も同様。 | 数値(10m/12m) |
| 27 | 第一種低層住居専用地域内において外壁の後退距離の限度を定める場合、その限度は2メートル又は1.5メートルとする。 | 誤 | 第54条第2項により、限度は1.5メートル又は1メートルである。 | 数値(1.5m/1m) |
| 28 | 対象区域外にある高さが10メートルを超える建築物で、冬至日に対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、対象区域内の建築物とみなして日影規制が適用される。 | 正 | 第56条の2。区域外の建築物にも規制が及ぶ点が盲点になりやすい。 | 適用範囲(区域外) |
| 29 | 総合設計制度による特定行政庁の許可によって、日影規制を緩和することができる。 | 誤 | 第59条の2で緩和できるのは容積率と第55条・第56条の高さ制限であり、日影規制は含まれない。 | 緩和の対象範囲 |
| 30 | 高度地区内においては、建築物の高さは、高度地区に関する都市計画において定められた内容に適合しなければならない。 | 正 | 第58条。都市計画で定めた内容がそのまま建築規制になる。 | 規制の連動 |
| 31 | 第一種住居地域内では、床面積の合計が300平方メートルを超える自動車車庫は、原則として建築することができない。 | 誤 | 第一種住居地域の基準は200平方メートル超であり、300平方メートル超は第二種住居地域の基準である。 | 面積(200㎡/300㎡) |
| 32 | 工業専用地域内には、幼保連携型認定こども園を除き、学校を建築することができない。 | 正 | 別表第2の工業専用地域の欄に学校が掲げられている。 | 用途地域ごとの可否 |
単体規定・防火・確認・建築協定(10問)
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 33 | 文化財保護法により国宝又は重要文化財として指定された建築物には、建築基準法の規定は適用されない。 | 正 | 第3条第1項の適用除外。仮指定された建築物も含まれる。 | 適用除外 |
| 34 | 延べ面積が1,000平方メートルを超える建築物は、原則として防火壁又は防火床で区画し、各区画の床面積を1,000平方メートル以内としなければならない。 | 正 | 第26条。ただし耐火建築物等は除外されるため、耐火建築物には適用されない。 | 面積(1,000㎡)と例外 |
| 35 | 高さが20メートルを超える建築物には、安全上支障がない場合を除き、有効に避雷設備を設けなければならない。 | 正 | 第33条。非常用昇降機の31メートルと混同しやすい。 | 数値(20m) |
| 36 | 高さが20メートルを超える建築物には、非常用の昇降機を設けなければならない。 | 誤 | 第34条により、非常用昇降機は高さ31メートルを超える建築物に必要。 | 数値(31m) |
| 37 | 地方公共団体は、条例で、津波、高潮、出水等による危険の著しい区域を災害危険区域として指定することができる。 | 正 | 第39条。指定は条例により、主体は地方公共団体である。 | 主体・形式(条例) |
| 38 | 住宅の居室には、採光のための開口部を設け、採光に有効な部分の面積を居室の床面積の5分の1以上としなければならない。 | 誤 | 施行令により住宅の居住のための居室は7分の1が原則。5分の1は学校の教室等の割合である。 | 割合(1/7と1/5) |
| 39 | 居室には換気のための開口部を設け、換気に有効な部分の面積を居室の床面積の20分の1以上としなければならない。 | 正 | 第28条。技術的基準に従った換気設備を設ける場合は除かれる。 | 割合(1/20) |
| 40 | 屋上広場又は2階以上の階にあるバルコニーの周囲には、安全上必要な高さが1.2メートル以上の手すり壁等を設けなければならない。 | 誤 | 施行令により、必要な高さは1.1メートル以上である。 | 数値(1.1m) |
| 41 | 建築協定書の提出があった場合、市町村の長は遅滞なくその旨を公告し、20日以上の相当の期間を定めて関係人の縦覧に供しなければならない。 | 正 | 第71条。「20日以上」という縦覧期間が狙われる。 | 期間(20日以上) |
| 42 | 認可の公告のあった建築協定は、その公告の日以後に協定区域内の土地の所有者等となった者に対しても効力を有する。 | 正 | 第75条の承継効。建築協定の最大の特徴であり、廃止は過半数の合意で足りる点(第76条)とセットで問われる。 | 承継効/廃止要件 |
集団規定の全体像は建築基準法の集団規定の記事で整理しています。数値が飛んでしまう人は、そちらで体系を確認してから本ドリルに戻ってください。
ドリル3 国土利用計画法(14問)
国土法は「面積」「期間」「届出義務者」の3点しか出ません。だからこそ全問正解が求められる領域です。特に事後届出は権利取得者が、事前届出は当事者双方が行うという主体の違いは、毎年のように差し替えられます。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 43 | 市街化区域に所在する2,000平方メートルの土地について売買契約を締結した場合、権利取得者は事後届出をしなければならない。 | 正 | 市街化区域の届出対象は2,000平方メートル以上。ちょうど2,000平方メートルは対象に含まれる。 | 面積(2,000㎡以上) |
| 44 | 市街化調整区域に所在する4,000平方メートルの土地について売買契約を締結した場合、権利取得者は事後届出をしなければならない。 | 誤 | 市街化区域以外の都市計画区域は5,000平方メートル以上が対象であり、4,000平方メートルは届出不要。 | 面積(5,000㎡以上) |
| 45 | 都市計画区域外に所在する13,000平方メートルの土地を売却した場合、買主は契約締結日から起算して2週間以内に事後届出をしなければならない。 | 正 | 都市計画区域外は10,000平方メートル以上が対象。期間は契約締結日から2週間以内。 | 面積(1万㎡)/期間(2週間) |
| 46 | 都市計画区域外に所在する11,000平方メートルの土地を売却した場合、売主は事後届出をしなければならない。 | 誤 | 事後届出の義務者は権利取得者であって、譲渡人ではない。 | 主体(権利取得者) |
| 47 | 事後届出は、当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に対して行う。 | 正 | 第23条。「市町村長を経由して知事へ」という経路が繰り返し出題される。 | 経由先 |
| 48 | 市街化区域内の隣接する2筆(1,200平方メートルと1,500平方メートル)を同一人が一団の土地として購入した場合、事後届出を要する。 | 正 | 一団の土地として権利取得者の側で合算し、合計2,700平方メートルが2,000平方メートル以上となる。 | 一団の判定(取得者側) |
| 49 | 市街化区域内の土地を贈与により取得した場合、その面積が3,000平方メートルであれば事後届出をしなければならない。 | 誤 | 事後届出の対象は対価を得て行われる権利の移転等であり、対価のない贈与は含まれない。 | 対価の有無 |
| 50 | 相続により都市計画区域外の12,000平方メートルの土地を取得した者は、事後届出をしなければならない。 | 誤 | 相続は契約による権利の移転ではないため、届出の対象とならない。 | 契約性の有無 |
| 51 | 都道府県知事は、事後届出があった場合において、土地の利用目的について著しい支障があると認めるときは、届出のあった日から起算して2週間以内に限り勧告することができる。 | 誤 | 勧告できるのは届出があった日から起算して3週間以内である。 | 期間(3週間) |
| 52 | 都道府県知事は、事後届出に係る土地の利用目的及び取引価格について必要な変更をすべきことを勧告することができる。 | 誤 | 事後届出の勧告の対象は利用目的であり、取引価格は対象とならない。 | 勧告の対象 |
| 53 | 注視区域は、地価が一定の期間内に社会的経済的事情の変動に照らして相当な程度を超えて上昇し、又は上昇するおそれがある区域について指定される。 | 正 | 注視区域は「相当な程度を超えて上昇」。監視区域の「急激に上昇」と書き分けられている。 | 指定要件の書き分け |
| 54 | 監視区域に所在する市街化区域内の3,000平方メートルの土地を、3人に1,000平方メートルずつ分割して売却する場合、各当事者は契約締結前に届出をしなければならない。 | 正 | 監視区域では都道府県の規則で定める面積以上について事前届出が必要で、一団の土地の分割売却も対象となる。 | 分割による潜脱の防止 |
| 55 | 注視区域内の土地について事前届出をした者は、勧告を受けたときは、都道府県知事に対し当該土地に関する権利を買い取るべきことを請求することができる。 | 誤 | 買取請求が認められるのは規制区域で不許可処分を受けた場合であり、注視区域の勧告では認められない。 | 買取請求の場面 |
| 56 | 遊休土地である旨の通知を受けた者は、通知があった日から起算して6週間以内に、その利用又は処分に関する計画を届け出なければならない。 | 正 | 第29条。市町村長を経由して都道府県知事に届け出る。 | 期間(6週間) |
ドリル4 土地区画整理法(14問)
区画整理は「組合」「換地計画」「仮換地」「換地処分」の4段階で整理します。どの段階で誰の同意が必要か、そして効力がいつ発生するかが出題の核です。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 57 | この法律において「宅地」とは、公共施設の用に供されている国又は地方公共団体の所有する土地以外の土地をいう。 | 正 | 第2条の定義。建物の敷地であるかどうかは問わない点に注意。 | 定義の逐語 |
| 58 | 土地区画整理組合を設立しようとする者は、5人以上共同して、定款及び事業計画を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない。 | 誤 | 第14条により7人以上である。5人以上は都市再開発法の組合の要件。 | 人数(7人/5人) |
| 59 | 組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について借地権を有する者は、組合員とならない。 | 誤 | 第25条により、所有権又は借地権を有する者はすべて組合員となる。 | 組合員の範囲 |
| 60 | 組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができる。 | 正 | 第40条。参加組合員は負担金・分担金を納付するため、賦課金の対象から外れる。 | 対象者の切り分け |
| 61 | 施行地区となるべき区域内の宅地について未登記の借地権を有する者は、公告があった日から1月以内に市町村長に申告しなければならない。 | 正 | 第19条。都市再開発法の30日以内と混同しやすい。 | 期間(1月) |
| 62 | 換地計画は、公衆の縦覧に供する必要はない。 | 誤 | 第88条により2週間公衆の縦覧に供し、関係者は縦覧期間内に意見書を提出できる。 | 手続(縦覧2週間) |
| 63 | 換地を定める場合は、換地及び従前の宅地の位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等が照応するように定めなければならない。 | 正 | 第89条の照応の原則。換地計画の大原則であり逐語で問われる。 | 原則の逐語 |
| 64 | 地積が著しく小である宅地について換地を定めないこととする場合には、土地区画整理審議会の同意を得なければならない。 | 誤 | 第91条の場面で同意が必要なのは当該宅地の所有者等であり、審議会ではない。 | 同意の主体 |
| 65 | 保留地は、施行の費用に充てるため、又は規準・規約・定款で定める目的のために、換地として定めないで定めることができる。 | 正 | 第96条。組合施行等では定款で定める目的のための保留地も認められる。 | 保留地の目的 |
| 66 | 仮換地を指定した場合、従前の宅地の使用収益権者は、指定の効力発生の日から換地処分の公告がある日まで仮換地を使用収益することができ、従前の宅地は使用収益できない。 | 正 | 第99条。使用収益権だけが移り、所有権は移らないという構造を押さえる。 | 効力の内容 |
| 67 | 仮換地の指定により使用し、又は収益することができる者がなくなった従前の宅地は、換地処分の公告がある日まで施行者が管理する。 | 正 | 第100条の2。空白地の管理者を問う形で出題される。 | 管理者 |
| 68 | 換地処分は、換地計画に係る区域の全部について工事が完了する前であっても、常に行うことができる。 | 誤 | 第103条により工事完了後に遅滞なく行うのが原則で、規準等に別段の定めがある場合に限り例外が認められる。 | 原則と例外 |
| 69 | 換地処分の公告があった場合、換地計画で定められた換地は、その公告があった日の翌日から従前の宅地とみなされる。 | 正 | 第104条。保留地を施行者が取得するのも公告日の翌日である。 | 起算日(翌日) |
| 70 | 公的施行者は、事業の施行により施行後の宅地の価額の総額が施行前より減少した場合には、その差額に相当する金額を従前の宅地の所有者等に交付しなければならない。 | 正 | 第109条の減価補償金。清算金との違いを意識して覚える。 | 制度の識別 |
ドリル5 都市再開発法(12問)
再開発法は区画整理法と対で覚えると効率が上がります。組合は5人以上、借地権の申告は30日以内、権利変換計画の縦覧は2週間と、区画整理法の数字とわざと似た値がぶつけられます。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 71 | 市街地再開発事業の施行区域内においては、市街地再開発事業は都市計画事業として施行する。 | 正 | 第6条。施行区域内の事業は都市計画事業となる。 | 事業の性質 |
| 72 | 第一種市街地再開発事業の組合を設立しようとする者は、施行地区となるべき区域内の宅地について所有権又は借地権を有する者が5人以上共同して行う。 | 正 | 第11条。区画整理組合の7人以上と対で覚える。 | 人数(5人) |
| 73 | 組合の総会は、総組合員の3分の2以上の出席がなければ議事を開くことができない。 | 誤 | 第32条により、定足数は総組合員の半数以上である。3分の2は特別議決の要件。 | 定足数/議決要件 |
| 74 | 定款の変更、事業計画の変更、組合の解散は、総組合員の3分の2以上が出席し、出席者の議決権の3分の2以上で決する。 | 正 | 第33条の特別の議決。定足数と議決割合の両方が3分の2である。 | 特別議決 |
| 75 | 組合員の数が50人を超える組合は、総会に代わってその権限を行わせるために総代会を設けることができる。 | 正 | 第35条。「50人を超える」であって「50人以上」ではない。 | 数値(50人超) |
| 76 | 施行地区となるべき区域内に登記のない借地権を有する者は、区域の公告があった日から起算して30日以内に、書面で市町村長に申告しなければならない。 | 正 | 第60条。区画整理法の1月以内と混同しやすい。 | 期間(30日) |
| 77 | 権利変換計画は、公衆の縦覧に供する必要はなく、関係権利者は意見書を提出することができない。 | 誤 | 第83条により2週間公衆の縦覧に供され、関係権利者は縦覧期間内に意見書を提出できる。 | 手続(縦覧2週間) |
| 78 | 施行者は、権利変換計画を定め、又は変更しようとするときは、審査委員の過半数の同意を得、又は市街地再開発審査会の議決を経なければならない。 | 正 | 第84条。軽微な変更は除かれる。 | 同意要件 |
| 79 | 権利変換計画における従前の宅地、借地権又は建築物の価額は、施行の認可の公告があった日における近傍類似の取引価格等を考慮して定める。 | 誤 | 第80条により、基準時は認可の公告があった日から起算して30日を経過した日である。 | 価格の基準時 |
| 80 | 権利変換期日において、施行地区内の土地は権利変換計画の定めるところに従い新たに所有者となるべき者に帰属し、従前の土地を目的とする所有権以外の権利は原則として消滅する。 | 正 | 第87条。権利変換期日に一斉に権利が組み替わる。 | 効力発生日 |
| 81 | 施行地区内の建築物について借家権を有していた者は、権利変換計画の定めるところに従い、施設建築物の一部について借家権を取得する。 | 正 | 第88条。借家人保護の中核規定。 | 借家権の承継 |
| 82 | 権利変換計画の縦覧期間中に提出した意見書が採択されなかった者は、従前資産の価額について収用委員会に裁決を申請することができる。 | 正 | 第85条。価額の争いは収用委員会に持ち込む仕組みになっている。 | 争訟の受け皿 |
ドリル6 農地法(8問)
農地法は条文数が少ないため、3条・4条・5条の許可権者の違いと法定更新を押さえれば十分に戦えます。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 83 | 農地又は採草放牧地について所有権を移転する場合、当事者は農業委員会の許可を受けなければならない。 | 正 | 第3条。権利移動の許可権者は農業委員会である。 | 主体(農業委員会) |
| 84 | 採草放牧地を農地にするため、当該採草放牧地の所有権を取得しようとする場合は、原則として農業委員会の許可を受ける必要がある。 | 正 | 採草放牧地の権利移動であるから第3条の許可の対象となる。 | 制度の振り分け |
| 85 | 農地を農地以外のものにする転用は、原則として都道府県知事等の許可を受けなければならない。 | 正 | 第4条。3条の農業委員会と主体が異なる点が最大の狙い目。 | 主体(知事等) |
| 86 | 農用地区域内にある自らが所有する農地を農地以外のものにする場合は、あらかじめ農業委員会に届け出れば、都道府県知事等の許可を受ける必要はない。 | 誤 | 自己所有の農地の転用であっても第4条の許可が必要であり、届出では足りない。 | 許可/届出 |
| 87 | 農地の賃貸借は、その登記がなくても、農地の引渡しがあったときは、その後にその農地について物権を取得した第三者に対抗することができる。 | 正 | 第16条。引渡しに対抗力を認める農地法特有の規定。 | 対抗要件 |
| 88 | 期間の定めのある農地の賃貸借について、当事者が期間の満了の一定期間前までに更新しない旨の通知をしないときは、更新をしなかったものとみなされる。 | 誤 | 第17条により、従前と同一の条件で更新したものとみなされる(法定更新)。 | 結論の反転 |
| 89 | 農地所有適格法人以外の法人は、原則として農地の所有権を取得することができない。 | 正 | 第3条。ただし賃借権等の設定については一定要件の下で認められる。 | 原則と例外 |
| 90 | 市町村長は、遊休農地における病害虫の発生により周辺の営農条件に著しい支障が生じると認める場合、所有者に対し支障の除去に必要な措置を命ずることができる。 | 正 | 第42条。命令の主体が市町村長である点が問われる。 | 主体(市町村長) |
ドリル7 宅地造成及び特定盛土等規制法(10問)
いわゆる盛土規制法は改正が新しく、用語の定義と、許可・検査・届出の期限が正面から狙われます。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 91 | 「特定盛土等」とは、宅地又は農地等において行う盛土その他の土地の形質の変更で、隣接し又は近接する宅地において災害を発生させるおそれが大きいものとして政令で定めるものをいう。 | 正 | 第2条の定義。宅地造成に当たらない盛土でも規制対象になり得る。 | 定義の逐語 |
| 92 | 「土石の堆積」とは、宅地又は農地等において行う土石の堆積で政令で定めるもののうち、一定期間の経過後に当該土石を除却するものをいう。 | 正 | 第2条。除却を予定するものに限られる点が定義の核心。 | 定義の限定 |
| 93 | 宅地造成等工事規制区域内で行われる宅地造成等に関する工事については、工事主は、工事に着手する前に都道府県知事の許可を受けなければならない。 | 正 | 第12条。着手「前」であって着手後の届出ではない。 | 時点(着手前) |
| 94 | 工事主は、許可の申請をするときは、あらかじめ、工事の施行に係る土地の周辺地域の住民に対し、説明会の開催その他必要な措置を講じなければならない。 | 正 | 第11条。周辺住民への事前周知が法定の手続になっている。 | 手続の追加 |
| 95 | 許可を受けた者は、工事を完了したときは、主務省令で定める期間内に、技術的基準に適合しているかどうかについて都道府県知事の検査を申請しなければならない。 | 正 | 第17条の完了検査。「申請しなければならない」という義務である。 | 完了検査 |
| 96 | 許可に係る工事が特定工程を含む場合、工事主は、当該特定工程に係る工事を終えたときはその都度、都道府県知事の検査を申請しなければならない。 | 正 | 第18条の中間検査。完了検査と別に課される。 | 中間検査 |
| 97 | 宅地造成等工事規制区域内において高さが2メートルを超える擁壁の全部又は一部を除却する工事を行おうとする者は、その工事に着手した日から14日以内に都道府県知事に届け出なければならない。 | 誤 | 第21条により、着手する日の14日前までに届け出なければならない。 | 時点(14日前) |
| 98 | 都道府県知事は、宅地造成等に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域を、造成宅地防災区域として指定することができる。 | 誤 | それは宅地造成等工事規制区域の定義であり、造成宅地防災区域は規制区域外の一団の造成宅地について指定される。 | 区域の入れ替え |
| 99 | 都道府県知事は、偽りその他不正の手段により許可を受けた者又は許可に付した条件に違反した者に対して、その許可を取り消すことができる。 | 正 | 第20条の監督処分。 | 監督処分 |
| 100 | 都道府県知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地の所有者のほか、管理者又は占有者に対しても、当該造成宅地の状況について報告を求めることができる。 | 正 | 第49条。所有者に限られない点が狙われる。 | 名宛人の範囲 |
ドリル8 不動産登記法(14問)
登記法は「表示に関する登記の申請期間は1月」「単独申請できる登記の列挙」「登記記録等の公開は誰でも可」の3点に集約されます。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 101 | 新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者は、所有権の取得の日から1月以内に表題登記を申請しなければならない。 | 正 | 第36条。表示に関する登記の申請期間は原則1月。 | 期間(1月) |
| 102 | 土地の地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、変更があった日から1月以内に変更の登記を申請しなければならない。 | 正 | 第37条。建物の表題登記(第47条)も同じく1月以内である。 | 期間(1月) |
| 103 | 分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者も申請することができる。 | 誤 | 第39条により、これらの者以外は申請することができない。 | 申請適格 |
| 104 | 所有権の登記名義人が相互に異なる土地については、合筆の登記をすることができない。 | 正 | 第41条の合筆制限。地目が異なる土地、相互に接続していない土地も同様。 | 合筆の制限事由 |
| 105 | 相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。 | 正 | 第63条。共同申請の原則の例外として頻出。 | 単独申請 |
| 106 | 登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記は、共同で申請しなければならない。 | 誤 | 第64条により、登記名義人が単独で申請することができる。 | 単独申請 |
| 107 | 不動産の収用による所有権の移転の登記は、起業者が単独で申請することができる。 | 正 | 第118条。土地収用法との接続点として問われる。 | 単独申請 |
| 108 | 仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるときは、仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。 | 正 | 第107条。仮登記を命ずる処分があるときも同様である。 | 単独申請の要件 |
| 109 | 所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合でも、その承諾を要しない。 | 誤 | 第109条により、当該第三者の承諾があるときに限り申請することができる。 | 承諾の要否 |
| 110 | 権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、その第三者の承諾があるときに限り申請することができる。 | 正 | 第68条。第109条と同じ構造で覚える。 | 承諾の要否 |
| 111 | 権利に関する登記を申請する場合には、申請人は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記原因を証する情報を提供しなければならない。 | 正 | 第61条。表示に関する登記との違いを意識する。 | 添付情報 |
| 112 | 登記記録に記録されている事項の概要を記載した書面の交付は、利害関係を有する者に限り請求することができる。 | 誤 | 第119条により、何人も手数料を納付して請求することができる。 | 公開の範囲 |
| 113 | 地積測量図等の図面の閲覧は、何人も手数料を納付して請求することができる。 | 正 | 第121条第2項。図面は正当な理由を要せず閲覧できる。 | 公開の範囲 |
| 114 | 登記官の処分に不服がある者は、当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求をすることができる。 | 正 | 第156条第1項。審査請求先が問われる。 | 審査請求先 |
ドリル9 地価公示法・不動産の鑑定評価に関する法律(14問)
鑑定士試験の受験生にとって最も落としてはいけない2法令です。特に鑑定評価法は、鑑定士に対する懲戒(第40条)と業者に対する監督処分(第41条)の処分権者と手続の違いが繰り返し狙われます。
地価公示法(6問)
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 115 | この法律は、標準地の正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、土地取引を促進することを目的とする。 | 誤 | 目的は適正な地価の形成に寄与すること等であり、「土地取引を促進する」ことではない。 | 目的規定の逐語 |
| 116 | 「正常な価格」とは、自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格をいい、地上権等の使用収益を制限する権利が存する場合には、これらの権利が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいう。 | 正 | 第2条。「存しないものとして」が核心で、「存するものとして」に差し替えられる。 | 一語(存しない) |
| 117 | 「公示区域」とは、都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域をいう。 | 誤 | 公示区域は都市計画区域「その他土地取引が相当程度見込まれる区域」を含み、規制区域は除かれる。 | 定義の範囲 |
| 118 | 不動産鑑定士は、標準地の鑑定評価を行うに当たり、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額のうち、少なくとも2つを勘案しなければならない。 | 誤 | 第4条はこれらを勘案して行わなければならないと定めており、いずれか2つに絞ることは認められない。 | 「少なくとも2つ」の罠 |
| 119 | 不動産鑑定士は、公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、当該土地の正常な価格を求めるときは、公示された標準地の価格を規準としなければならない。 | 正 | 第8条。義務規定である点に注意。 | 義務規定 |
| 120 | 「公示価格を規準とする」とは、対象土地に最も近接する1の標準地との比較を行い、均衡を保たせることをいう。 | 誤 | 第11条は「類似する利用価値を有すると認められる1又は2以上の標準地」との比較と定めており、最も近接する標準地に限られない。 | 選定の基準(近接/類似) |
不動産の鑑定評価に関する法律(8問)
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 121 | 不動産鑑定業者の登録の有効期間は5年であり、有効期間の満了後も引き続き不動産鑑定業を営もうとする者は、更新の登録を受けなければならない。 | 正 | 第22条。士の登録に有効期間がないこととの対比で問われる。 | 期間(5年) |
| 122 | 不動産鑑定士の登録は5年ごとに更新を受けなければ、その効力を失う。 | 誤 | 不動産鑑定士の登録に有効期間の定めはない。5年は業者の登録の有効期間である。 | 士/業者の入れ替え |
| 123 | 都道府県知事の登録を受けた不動産鑑定業者が、その都道府県以外の都道府県にも事務所を設けるときは、あらかじめ国土交通大臣に登録換えの申請をしなければならない。 | 正 | 第26条。二以上の都道府県に事務所を設ける者は大臣登録となる。 | 登録換えの方向 |
| 124 | 不動産鑑定業者は、その事務所ごとに専任の不動産鑑定士を1人以上置かなければならない。 | 正 | 第35条。鑑定士である業者が自ら実地に評価を行わない事務所も同様である。 | 人数(1人以上) |
| 125 | 不動産鑑定業者は、毎年1回一定の時期に、事業実績の概要等を記載した書面を国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。 | 正 | 第28条。提出された書類は第31条により公衆の閲覧に供される。 | 頻度(年1回) |
| 126 | 国土交通大臣は、不動産鑑定士が故意に不当な鑑定評価等を行ったときは、懲戒処分として2年以内の期間を定めて鑑定評価等業務を行うことを禁止することができる。 | 誤 | 第40条の業務禁止の期間は1年以内である。 | 期間(1年以内) |
| 127 | 国土交通大臣は、不動産鑑定士の懲戒処分をしようとするときは、土地鑑定委員会の意見をきかなければならない。 | 正 | 第43条。業者に対する監督処分(第41条)にはこの手続がない点と対比する。 | 手続の有無 |
| 128 | 農地、採草放牧地又は森林の取引価格を評価する行為は、それらを農地等以外のものとするための取引に係るものであっても、この法律にいう不動産の鑑定評価に含まれない。 | 誤 | 第52条は、農地等以外のものとするための取引に係るものを適用除外から除いている。 | 例外の例外 |
ドリル10 土地収用法(10問)
収用法は「事業認定」と「裁決」の2段階構造で整理します。どちらの段階の話かを毎回確認する癖をつけると、正答率が跳ね上がります。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 129 | 起業者は、事業の認定を受けようとするときは、あらかじめ、説明会の開催その他の措置を講じて、事業の目的及び内容について利害関係を有する者に説明しなければならない。 | 正 | 事業認定前の事前説明が法定されている。公聴会は必要に応じて開かれるもので、常に必須ではない。 | 手続の必須性 |
| 130 | 国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定の申請に係る事業が要件のいずれかに該当するときは、事業の認定をすることができる。 | 誤 | 第20条は各号のすべてに該当するときに認定することができると定める。 | 「いずれか」/「すべて」 |
| 131 | 起業者が起業地の全部又は一部について収用又は使用の手続を保留しようとするときは、事業の認定の申請と同時に申立書を提出しなければならない。 | 正 | 第34条の4。申請後の提出は認められない。 | 提出時期 |
| 132 | 起業者は、事業の認定の告示があった日から1年以内に限り、収用委員会に収用又は使用の裁決を申請することができる。 | 正 | 第39条。裁決申請の期間制限として頻出。 | 期間(1年) |
| 133 | 土地所有者及び関係人は、事業の認定の告示後1年以内に、自己の権利に係る土地について収用委員会に収用又は使用の裁決を申請することができる。 | 誤 | 土地所有者等ができるのは、起業者に対して裁決申請をすべきことを請求することであり、自ら申請することはできない。 | 主体(申請/請求) |
| 134 | 事業の認定の告示があった後に新たな権利を取得した者は、既存の権利を承継した者を除き、関係人に含まれない。 | 正 | 第8条第3項。告示後の権利者の締め出しが趣旨。 | 例外(承継者) |
| 135 | 土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償は、明渡裁決において裁決しなければならない。 | 誤 | 第48条により、権利取得裁決において裁決する。 | 裁決の種類 |
| 136 | 収用委員会は、審理の途中において、いつでも起業者、土地所有者及び関係人に和解を勧めることができる。 | 正 | 第50条。「協議の確認」と差し替えられる形で出題される。 | 制度の識別 |
| 137 | 収用委員会が鑑定人に土地の価格を鑑定させるときは、鑑定人のうち少なくとも1人は不動産鑑定士でなければならない。 | 正 | 第65条。鑑定士試験では確実に取りたい肢。 | 人数(1人以上) |
| 138 | 収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、収用委員会を被告としなければならない。 | 誤 | 第133条により、起業者・土地所有者・関係人を相互に被告とする形式的当事者訴訟である。 | 被告適格 |
ドリル11 その他頻出法令 横断ドリル(12問)
出題数は少ないものの、1問まるごとが1法令で構成されることが多い領域です。許可か届出か、日数は何日かの2点だけを潰しておけば、十分に1肢は取れます。
| # | 肢の文 | 正誤 | 一行理由 | 狙われたポイント |
|---|---|---|---|---|
| 139 | 重要文化財に関しその現状を変更しようとするときは、原則として文化庁長官の許可を受けなければならない。 | 正 | 文化財保護法第43条。維持の措置や非常災害の応急措置は除かれる。 | 許可(重要文化財) |
| 140 | 登録有形文化財の現状を変更しようとする者は、変更しようとする日の30日前までに文化庁長官に届け出なければならない。 | 正 | 同法第64条。重要文化財は許可、登録有形文化財は届出という対比が核心。 | 許可/届出の対比 |
| 141 | 周知の埋蔵文化財包蔵地を土木工事等の目的で発掘しようとする場合には、文化庁長官の許可を受けなければならない。 | 誤 | 同法第93条は届出の仕組みであり、許可制ではない。 | 許可/届出 |
| 142 | 市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域内において、都市計画に伝統的建造物群保存地区を定めることができる。 | 正 | 同法第143条。区域外では条例により定めることができる。 | 主体・手法 |
| 143 | 景観計画区域内で建築物の建築等をしようとする者は、あらかじめ景観行政団体の長の許可を受けなければならない。 | 誤 | 景観法第16条は届出制であり、制限に適合しない場合の効果は原則として勧告である。 | 許可/届出 |
| 144 | 景観重要建造物の増築、改築、移転若しくは除却、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更は、景観行政団体の長の許可を受けなければならない。 | 正 | 景観法第22条。景観計画区域内の一般の届出制と異なり、こちらは許可制である。 | 制度内の差 |
| 145 | 市町村は、都市計画区域及び準都市計画区域外の景観計画区域のうち一定の区域について、準景観地区を指定することができる。 | 正 | 景観法第74条。景観地区が都市計画で定めるものであるのと対になる。 | 区域の切り分け |
| 146 | 要措置区域内においては、実施措置や通常の管理行為等を除き、何人も土地の形質の変更をしてはならない。 | 正 | 土壌汚染対策法第9条。禁止の名宛人が「何人も」である点が特徴。 | 名宛人(何人も) |
| 147 | 汚染土壌を要措置区域等の外へ搬出する者は、環境省令で定める量未満であれば、汚染土壌処理業者に処理を委託する必要はない。 | 誤 | 同法第18条に量による適用除外の定めはなく、搬出する以上は処理業者への委託が必要である。 | 例外の有無 |
| 148 | 新築住宅の売主は、買主に引き渡した時から10年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵について担保の責任を負う。 | 正 | 住宅の品質確保の促進等に関する法律第95条。請負契約は第94条で同様である。 | 期間(10年) |
| 149 | 新築住宅の売買契約において、瑕疵担保責任を負うべき期間を引渡しの時から20年以内とする特約をすることができる。 | 正 | 同法第97条。10年より短くする特約は無効だが、伸長は20年以内で可能。 | 伸長の上限(20年) |
| 150 | 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において、債務不履行を理由とする契約解除に伴う損害賠償の額の予定と違約金を合算した額は、代金の額の10分の3を超えてはならない。 | 誤 | 宅地建物取引業法第38条により、合算額の上限は代金の額の10分の2である。10分の3は割賦販売の所有権留保の基準。 | 割合(2割/3割) |
数字の横断まとめ表
150問を解き終えたら、法令をまたいで数字だけを並べ直します。同じ数字が別の法令で使われている箇所と、似た数字がぶつけられている箇所が、そのまま出題ポイントです。
面積
| 数値 | 法令・場面 |
|---|---|
| 200平方メートル | 建築基準法:用途地域の都市計画で定める敷地面積の最低限度の上限/第一種住居地域の自動車車庫の制限 |
| 300平方メートル | 建築基準法:第二種住居地域の自動車車庫の制限 |
| 1,000平方メートル | 都市計画法:市街化区域の開発許可不要規模/建築基準法:防火壁による区画の単位 |
| 2,000平方メートル | 国土利用計画法:市街化区域の事後届出/バリアフリー法:特別特定建築物の適合義務規模 |
| 3,000平方メートル | 都市計画法:非線引き都市計画区域・準都市計画区域の開発許可不要規模 |
| 5,000平方メートル | 国土利用計画法:市街化区域以外の都市計画区域の事後届出 |
| 10,000平方メートル(1ヘクタール) | 国土利用計画法:都市計画区域外の事後届出 |
高さ・長さ
| 数値 | 法令・場面 |
|---|---|
| 1メートル/1.5メートル | 建築基準法:低層住居専用地域等の外壁の後退距離の限度 |
| 1.1メートル | 建築基準法施行令:屋上広場・バルコニーの手すり壁等の高さ |
| 2メートル | 建築基準法:接道義務/盛土規制法:届出を要する擁壁の除却の高さ基準 |
| 4メートル | 建築基準法:道路の幅員の原則 |
| 10メートル/12メートル | 建築基準法:低層住居専用地域等の建築物の高さの限度 |
| 10メートル超 | 建築基準法:対象区域外にありながら日影規制の適用を受ける建築物の高さ |
| 20メートル超 | 建築基準法:避雷設備の設置義務 |
| 31メートル超 | 建築基準法:非常用の昇降機の設置義務 |
期間
| 数値 | 法令・場面 |
|---|---|
| 14日前まで | 盛土規制法:擁壁等の工事の届出 |
| 2週間 | 国土利用計画法:事後届出の期限/土地区画整理法:換地計画の縦覧/都市再開発法:権利変換計画・事業計画の縦覧 |
| 20日以上 | 建築基準法:建築協定書の縦覧期間 |
| 3週間 | 国土利用計画法:事後届出に対する勧告の期限 |
| 30日 | 都市再開発法:未登記借地権の申告/文化財保護法:登録有形文化財・重要文化的景観の現状変更の届出 |
| 1月 | 不動産登記法:表示に関する登記の申請/土地区画整理法:未登記借地権の申告 |
| 6週間 | 国土利用計画法:遊休土地の利用・処分計画の届出 |
| 1年 | 土地収用法:裁決申請の期間/鑑定評価法:懲戒による業務禁止の上限 |
| 5年 | 鑑定評価法:不動産鑑定業者の登録の有効期間 |
| 10年 | 都市計画法:市街化区域の「おおむね10年以内」/品確法:新築住宅の瑕疵担保責任の期間 |
| 20年 | 品確法:瑕疵担保責任の期間を伸長できる上限 |
人数・割合
| 数値 | 法令・場面 |
|---|---|
| 1人以上 | 鑑定評価法:事務所ごとの専任の不動産鑑定士/土地収用法:鑑定人のうち不動産鑑定士 |
| 5人以上 | 都市再開発法:組合設立の発起人 |
| 7人以上 | 土地区画整理法:組合設立の発起人 |
| 50人超 | 都市再開発法:総代会を設けることができる組合員数 |
| 過半数 | 都市再開発法:権利変換計画に対する審査委員の同意/建築基準法:建築協定の廃止 |
| 半数以上 | 都市再開発法:総会の定足数 |
| 3分の2以上 | 都市再開発法:定款変更等の特別の議決 |
| 10分の2 | 宅地建物取引業法:損害賠償額の予定等の上限/手付の額の上限 |
| 10分の3 | 宅地建物取引業法:割賦販売における所有権留保の基準 |
| 7分の1/5分の1/20分の1 | 建築基準法:住宅の居室の採光/学校の教室等の採光/居室の換気 |
この表を見て「知らない行が3つ以上ある」なら、まず表の暗記に戻ってからドリルを再走してください。逆に表がすべて言えるなら、残りは要件の言い回し(許可か届出か、いずれかか全部か)の勝負です。数字の覚え込み自体に苦戦している場合は、数字暗記法の記事の語呂やグルーピングの技法を併用すると定着が速くなります。
主体と手続の横断まとめ
数字と並んで差し替えられやすいのが「誰が」の部分です。以下は特に混同しやすい組み合わせです。
| 場面 | 正しい主体 | よく差し替えられる相手 |
|---|---|---|
| 開発許可 | 都道府県知事 | 市町村長 |
| 都市計画区域の指定(複数都府県にわたる場合) | 国土交通大臣 | 関係都府県の協議 |
| 防火地域・特別用途地区に関する都市計画の決定 | 市町村 | 都道府県 |
| 事後届出の届出義務者 | 権利取得者 | 譲渡人/当事者双方 |
| 事前届出(注視区域・監視区域)の届出義務者 | 契約の当事者双方 | 権利取得者のみ |
| 農地の権利移動の許可 | 農業委員会 | 都道府県知事 |
| 農地の転用の許可 | 都道府県知事等 | 農業委員会 |
| 遊休農地に係る措置命令 | 市町村長 | 都道府県知事 |
| 壁面線の指定 | 特定行政庁(建築審査会の同意) | 都道府県知事 |
| 不動産鑑定士に対する懲戒処分 | 国土交通大臣(土地鑑定委員会の意見聴取あり) | 都道府県知事 |
| 不動産鑑定業者に対する監督処分 | 国土交通大臣又は都道府県知事 | 国土交通大臣のみ |
| 登記官の処分に対する審査請求 | 法務局又は地方法務局の長 | 法務大臣 |
もうひとつ、「許可か届出か」の切り分けも法令横断で確認しておきます。
| 届出で足りる | 許可が必要 |
|---|---|
| 国土利用計画法の事後届出・事前届出 | 国土利用計画法の規制区域内の土地売買等 |
| 景観計画区域内の建築等(効果は勧告) | 景観重要建造物の増改築・外観変更 |
| 登録有形文化財の現状変更(30日前) | 重要文化財・史跡名勝天然記念物の現状変更 |
| 周知の埋蔵文化財包蔵地の発掘 | 河川区域内の土地の占用・掘削等 |
| 盛土規制法の擁壁等の工事(14日前) | 盛土規制法の宅地造成等に関する工事 |
「重要文化財は許可、登録有形文化財は届出」「景観重要建造物は許可、景観計画区域内は届出」のように、同じ法律の中で保護の強さに応じて許可と届出が使い分けられている構造を理解しておくと、初見の肢でも推論が効きます。この種の条文構造の読み方は条文の読み方の記事で詳述しています。
直前期の回し方
試験1か月前からのドリルの使い方を具体化します。行政法規は仕上がるのが遅い科目なので、直前期の配分がそのまま得点に直結します。
4週間前〜3週間前:全法令を1周
150問を法令順に通しで解きます。1日2法令、所要30〜40分。この段階では正答率は6〜7割で構いません。目的は正答率ではなく、自分の穴の位置を特定することです。誤答した問題番号だけを1枚の紙に書き出してください。
3週間前〜2週間前:S・Aランクの再走
都市計画法・建築基準法・土地区画整理法・鑑定評価法・都市再開発法だけを2周します。この5法令で全体の半分弱の出題を占めるため、ここを固めると得点が安定します。誤答した肢は「狙われたポイント」の列を書き写し、型ごとに分類してください。分類してみると、多くの人は面積か期間のどちらかに偏って落ちていることに気づきます。
2週間前〜1週間前:横断まとめ表の暗唱
数字の横断まとめ表を、法令名を隠して数値から復元できるか試します。「2週間と書かれていたら何の場面か」を3つ以上挙げられるようにしてください。似た数字がぶつけられたときに、どちらの法令の話かを反射的に切り分けられるようになります。
1週間前〜前日:誤答肢だけ
1周目・2周目で誤答した肢だけを繰り返します。新しい教材には手を出しません。前日は、許可と届出の切り分け表と主体の対応表を眺めるだけで十分です。直前期の全体設計は直前1か月の過ごし方も参考にしてください。
本番での判断ルール
本番では、150問で身につけた型をそのまま使います。肢を読んだら、まず次の順で確認してください。
- 数字が出てきたか。 出てきたら、記憶の数値と一致するか照合する。一致しなければその時点で誤り。
- 主体が出てきたか。 「都道府県知事」「市町村長」「農業委員会」「特定行政庁」のどれかを確認する。
- 許可か届出か。 語尾が「許可を受けなければならない」なのか「届け出なければならない」なのかを見る。
- 「いずれか」か「すべて」か。 要件の接続詞は最頻出のトラップである。
- 「等」「その他」の列挙。 本来含まれないものが紛れ込んでいないか確認する。
この5点だけで、行政法規の誤りの肢の大半は検出できます。時間配分の詰め方は時間配分戦略の記事を参照してください。
今日から演習で仕上げる
鑑定士試験ブートラボでは、短答式の過去問を1問単位で解ける肢別演習、鑑定評価基準のビューア、分野別の正答率にもとづく弱点の可視化を提供しています。本記事の150問で自分の穴の位置がわかったら、次はその法令を集中的に回してください。行政法規の演習は法令別に入れるので、「都市計画法だけ」「建築基準法だけ」といった絞り込みがそのままできます。
まとめ
行政法規は「範囲が広いから運の科目」ではありません。頻出法令の数字と要件を、肢のレベルで正確に言えるかどうかという、極めて再現性の高い科目です。本記事の150問は、その正確さを測るための物差しとして作りました。
最後に、ドリルから抽出できる結論を3つに絞ります。
- 誤りの肢は一語しか違わない。 「2週間」と「3週間」、「権利取得者」と「譲渡人」、「許可」と「届出」、「いずれか」と「すべて」。全体を読んで違和感がなくても、この一語を照合する習慣がなければ落とします。
- 似た数字は意図的にぶつけられている。 区画整理組合の7人と再開発組合の5人、区画整理の1月と再開発の30日、避雷設備の20メートルと非常用昇降機の31メートル。ペアで覚えないと、片方を思い出した瞬間にもう片方と取り違えます。
- 誤りの肢を見逃す方向のミスが圧倒的に多い。 もっともらしい肢はつい肯定したくなります。だからこそ1周目は疑ってかかり、正しいと判断した肢にも「どこが根拠か」を一言で言えるかを自問してください。
学習の順序としては、まず37法令の優先順位で投下時間を決め、数字暗記法で数値を頭に入れ、本記事のドリルで抜けを検出し、演習問題10選で5肢択一の形式に慣れる、という流れが最短です。過去問の回し方そのものに迷いがあるなら過去問の回し方も併せてどうぞ。
150問を3周すれば、行政法規は「なんとなく解ける科目」から「根拠を言って解ける科目」に変わります。まずは1周、正誤だけを判定するところから始めてください。
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