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鑑定理論の論蚌パタヌン集30論文頻出テヌマを「答案の型」で曞き切る

䞍動産鑑定士詊隓の論文匏・鑑定理論で頻出する30テヌマに぀いお、問われ方・骚子・答案䟋400〜600字・基準の根拠・加点ポむント・枛点䟋をセットで収録。論蚌の䞭身そのものを䞞ごずストックできる実戊甚パタヌン集です。

鑑定理論の論文匏詊隓は、「知っおいるかどうか」ではなく「その堎で曞けるかどうか」で点が決たりたす。基準の内容は理解しおいる、テキストを読めば分かる、それでも本番の答案甚玙を前にするず手が止たる——この珟象の原因はほが䞀぀で、曞き出しから曞き終わりたでの䞀続きの文章を、自分の蚀葉のストックずしお持っおいないこずです。

論蚌ずは、この「䞀続きの文章」のこずです。定矩から始めお理由を述べ、芁件や手順を䞊べ、留意点で締める。この 300〜600 字のかたたりを、頻出テヌマの分だけ頭の䞭に眮いおおく。するず本番では「どの論蚌を、どの順で、どれくらいの厚さで出すか」を考えるだけで枈み、文章を組み立おる䜜業が䞞ごず消えたす。答案䜜成時間が半分になるのはこのためです。

本蚘事は、その論蚌の䞭身そのものを 30 本たずめたパタヌン集です。論蚌集の䜜り方や運甚方法は論蚌集の䜜り方ず論蚌カヌドの䜜り方ず䜿い方で扱っおいるので、本蚘事はそこに茉せる䞭身の䟛絊源ずいう䜍眮づけになりたす。各パタヌンは「問われ方骚子答案䟋基準の根拠加点ポむント枛点䟋」の 6 点セットで瀺したした。答案䟋はいずれも詊隓時間内に実際に曞ける長さに抑えおありたす。矎文ではなく、点になる文章です。

論蚌は「暗蚘の塊」ではなく「型のストック」

たず前提を敎理したす。論蚌を「基準の䞞暗蚘」だず思っおいる受隓生は、たいおい途䞭で挫折したす。総論だけで数䞇字ある基準を逐語で芚えるのは珟実的でなく、しかも芚えたずころで蚭問に合わせお組み替えられなければ点になりたせん。

論蚌が担うのは別の圹割です。蚭問文を読んだ瞬間に、曞くべき内容の順番が決たっおいる状態を぀くるこず。これが論蚌のストックの正䜓です。

䞞暗蚘論蚌のストック
芚える単䜍基準の䞀文テヌマ単䜍の 300〜600 字
再生の仕方䞀字䞀句を思い出す骚子を思い出しお肉付けする
蚭問ぞの察応芚えた圢でしか出せない局の厚みを倉えお出せる
厩れたずき䜕も曞けない骚子だけでも半分は曞ける
必芁な本数無限30〜50 本で頻出は芆える

䞞暗蚘が悪いわけではありたせん。定矩だけは逐語で芚える必芁がありたす。「䞍動産の鑑定評䟡ずは、その察象である䞍動産の経枈䟡倀を刀定し、これを貚幣額をもっお衚瀺するこずである」のような定矩文は、語順を倉えるず芁件が萜ちるからです。定矩は逐語、それ以倖は骚子自分の蚀葉、ずいうのが珟実的な線匕きになりたす。逐語で抌さえるべき箇所の遞定は鑑定評䟡基準の暗蚘すべき36箇所が参考になりたす。

なお、䞀文単䜍の蚀い回しのストックは論文詊隓の重芁フレヌズ30遞が扱っおいたす。フレヌズが「郚品」なら、論蚌は「組み䞊がったナニット」です。䞡者は競合せず、フレヌズを郚品ずしお論蚌を組む、ずいう関係になりたす。

鑑定理論の論蚌は4局でできおいる

鑑定理論の論蚌は、テヌマが䜕であれ次の 4 局に分解できたす。この分解を身䜓に入れおおくず、初芋のテヌマでもその堎で論蚌を組めるようになりたす。

第1局定矩
そのテヌマが䜕であるかを䞀文で瀺す局。基準の定矩文をそのたた䜿いたす。ここが䞍正確だず、以䞋の局がすべお空回りしたす。

第2局趣旚・理由
なぜその制床・手法・抂念が必芁なのかを説明する局。䞍動産の特性個別性・䞍動性・甚途の倚様性や、垂堎の䞍完党性から説き起こすのが定番です。倚くの受隓生がここを飛ばすため、ここを曞くだけで差が぀きたす。

第3局芁件・手順・内容
実際に䜕をするのか、どういう条件を満たす必芁があるのかを列挙する局。箇条曞きで曞けるので、答案の分量を皌ぎやすく、か぀採点者がチェックしやすい局でもありたす。

第4局効果・留意点
その結果どうなるか、適甚に圓たっお䜕に気を぀けるかを述べる局。「留意点を述べよ」型の蚭問では、ここが答案の䞻戊堎になりたす。

蚭問の型によっお厚くする局が倉わる

同じテヌマでも、問われ方によっおどの局を厚くするかが倉わりたす。ここを間違えるず、正しいこずを曞いおいるのに点が䌞びたせん。

蚭問の型兞型的な蚭問文厚くする局薄くしおよい局
定矩説明型「〜に぀いお説明せよ」第1局・第3局第2å±€
趣旚問い型「〜が必芁ずされる理由を述べよ」第2局第3å±€
比范型「〜ず〜の違いを述べよ」第1局・第3局を察比で第4å±€
留意点型「〜の堎合の留意点を述べよ」第4局第2å±€
事䟋分析型「〜の堎合、どう評䟡すべきか」第3局・第4局を事案に圓おはめ第1å±€

蚭問の型の分類ず答案の骚組みそのものに぀いおは鑑定理論の論文答案テンプレヌトで詳しく扱っおいたす。テンプレヌトが答案党䜓の蚭蚈図、本蚘事の論蚌がそこに流し蟌む䞭身、ずいう分担です。

論蚌パタヌンの䜿い方ず本蚘事の読み方

各パタヌンは次の 6 点セットで構成しおいたす。

  • 問われ方過去の出題や答緎で実際に䜿われる蚭問文の圢。ここを芋お「あ、これはあの論蚌だ」ず玐づける蚓緎をしたす。
  • 骚子芋出しレベルの構成。3〜5 段。最終的に芚えるのはここだけで足りたす。
  • 答案䟋実際に曞く文章。400〜600 字皋床。本番の答案甚玙で 1 問の小問 1 ぀分に盞圓したす。
  • 基準の根拠匕甚ず出兞。逐語で抌さえるべき箇所を瀺しおいたす。
  • 加点ポむント曞けば差が぀く䞀蚀。倚くの答案が曞かない郚分です。
  • 枛点䟋よくある誀り。䜕が欠けたから枛点なのかを明瀺しおいたす。

䜿い方は単玔で、骚子だけを芋お答案䟋を再珟できるかを詊し、詰たったずころを朰しおいきたす。1 呚目は読むだけで構いたせん。2 呚目から骚子だけを芋お口頭で再生し、3 呚目で実際に手を動かしお曞きたす。

論蚌01〜06鑑定評䟡の出発点を぀くる6本

総論第1章から第4章たでの基瀎抂念です。単独出題は少ないものの、ほがすべおの問題の曞き出しで䜿うため、再生速床が最も重芁な 6 本になりたす。

論蚌01 鑑定評䟡の定矩ず必芁性

問われ方「䞍動産の鑑定評䟡ずは䜕か。たた、䞍動産に぀いお鑑定評䟡が必芁ずされる理由を述べよ。」

骚子

  1. 䞍動産およびその䟡栌の特城個別性・個別的事情に巊右される取匕
  2. その結果、䞀般人による適正䟡栌の刀定が困難であるこず
  3. 鑑定評䟡の定矩
  4. 専門家の刀断・意芋であるこず瀟䌚的公共的意矩

答案䟋
䞍動産の珟実の取匕䟡栌等は、取匕等の必芁に応じお個別的に圢成されるのが通垞であり、しかもそれは個別的な事情に巊右されがちのものである。したがっお、このような取匕䟡栌等から䞍動産の適正な䟡栌を芋出すこずは䞀般の人には非垞に困難であり、専門家ずしおの䞍動産鑑定士の鑑定評䟡掻動が必芁ずなる。
䞍動産の鑑定評䟡ずは、その察象である䞍動産の経枈䟡倀を刀定し、これを貚幣額をもっお衚瀺するこずである。それは、この瀟䌚における䞀連の䟡栌秩序の䞭で、その䞍動産の䟡栌及び賃料がどのような所に䜍するかを指摘するこずであっお、察象䞍動産の的確な認識、関連資料の収集・敎理、䟡栌圢成芁因及び䟡栌に関する諞原則の理解、鑑定評䟡の手法の駆䜿、資料の分析による諞芁因の圱響の刀断ずいう各段階を経お、察象䞍動産の経枈䟡倀に関する最終刀断に到達し、これを貚幣額をもっお衚瀺するものである。
かかる刀断は、高床な知識ず豊富な経隓及び的確な刀断力を持぀緎達堪胜な専門家によっおなされるずき初めお合理的であっお客芳的に論蚌できるものずなる。この意味においお、䞍動産の鑑定評䟡ずは䞍動産の䟡栌に関する専門家の刀断であり、意芋であるずいっおよく、䞀連の䟡栌秩序のなかで察象䞍動産の䟡栌の占める適正なあり所を指摘するものであるから、その瀟䌚的公共的意矩は極めお倧きい。

基準の根拠

䞍動産の鑑定評䟡は、その察象である䞍動産の経枈䟡倀を刀定し、これを貚幣額をもっお衚瀺するこずである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第1章第3節

䞍動産の珟実の取匕䟡栌等は、取匕等の必芁に応じお個別的に圢成されるのが通垞であり、しかもそれは個別的な事情に巊右されがちのものであっお、このような取匕䟡栌等から䞍動産の適正な䟡栌を芋出すこずは䞀般の人には非垞に困難である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第1章第2節

加点ポむント「専門家の刀断であり、意芋である」ずいう䞀文を必ず入れるこず。鑑定評䟡額が唯䞀絶察の正解ではなく、専門家の意芋衚明であるずいう性栌は、埌の詊算䟡栌の調敎や鑑定評䟡報告曞の説明責任の論蚌にそのたた接続したす。ここを曞いおおくず、答案党䜓に䞀本筋が通りたす。

枛点䟋「䞍動産の経枈䟡倀を刀定しお䟡栌を求めるこず」ずだけ曞くのは、「これを貚幣額をもっお衚瀺する」ずいう芁玠を萜ずしおいるため定矩ずしお䞍完党です。たた、必芁性を「䞍動産は高額だから」で枈たせる答案が倚く芋られたすが、基準が挙げる理由は高額性ではなく個別的圢成・個別的事情ぞの巊右です。理由の䞭身が基準ず食い違うず、定矩が正確でも点が䌞びたせん。

論蚌02 䞍動産およびその䟡栌の特城

問われ方「䞍動産の䟡栌には、他の䞀般の諞財の䟡栌ず異なるどのような特城があるか。土地の特性ず関連づけお説明せよ。」

骚子

  1. 土地の自然的特性・人文的特性
  2. 䞍動産の地域性
  3. 䟡栌の特城 4 ぀䟡栌ず賃料の二面性暩利の察䟡長期的考慮個別的圢成

答案䟋
土地は他の䞀般の諞財ず異なり、自然的特性ずしお地理的䜍眮の固定性、䞍動性、氞続性、䞍増性、個別性等を有し固定的か぀硬盎的である䞀方、人文的特性ずしお甚途の倚様性、䜵合及び分割の可胜性、瀟䌚的及び経枈的䜍眮の可倉性等を有し可倉的か぀䌞瞮的である。たた䞍動産は、自然的条件及び人文的条件の党郚又は䞀郚を共通にするこずにより他の䞍動産ずずもにある地域を構成し、その地域及び地域内の他の䞍動産ずの間に䟝存、補完、協働、代替、競争等の関係に立぀䞍動産の地域性。
このような䞍動産の特城により、䞍動産の䟡栌には次の特城が認められる。第䞀に、䞍動産の経枈䟡倀は亀換の察䟡である䟡栌ずしお衚瀺されるずずもに、その甚益の察䟡である賃料ずしお衚瀺され、䞡者の間には元本ず果実ずの盞関関係が認められる。第二に、䞍動産の䟡栌又は賃料は所有暩、賃借暩等の暩利の察䟡又は経枈的利益の察䟡であり、二぀以䞊の暩利利益が同䞀の䞍動産の䞊に存する堎合にはそれぞれに぀いお䟡栌又は賃料が圢成され埗る。第䞉に、䞍動産の属する地域は垞に倉化の過皋にあるため、䞍動産の䟡栌は通垞、過去ず将来ずにわたる長期的な考慮の䞋に圢成される。第四に、珟実の取匕䟡栌等は個別的に圢成され個別的事情に巊右されがちであり、そこから適正な䟡栌を芋出すこずは䞀般の人には困難である。

基準の根拠

䞍動産の経枈䟡倀は、䞀般に、亀換の察䟡である䟡栌ずしお衚瀺されるずずもに、その甚益の察䟡である賃料ずしお衚瀺される。そしお、この䟡栌ず賃料ずの間には、いわゆる元本ず果実ずの間に認められる盞関関係を認めるこずができる。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第1章第2節

加点ポむント自然的特性ず人文的特性を「固定的・硬盎的」「可倉的・䌞瞮的」ずいう察比のキヌワヌドで締めるこず。単に特性を列挙するだけの答案ず、性栌づけたで曞く答案では読埌感がたったく違いたす。

枛点䟋自然的特性の列挙で「個別性非同質性、非代替性」を萜ずす答案が非垞に倚く芋られたす。個別性は取匕事䟋比范法における個別的芁因の比范、地域分析の必芁性、鑑定評䟡そのものの必芁性の根拠になる最重芁の特性であり、これを萜ずすず以降の論述の土台が厩れたす。たた「地域性」を曞かずに特性列挙だけで終えるず、第2問以降で地域分析を論じる際の䌏線が匵れたせん。

論蚌03 䞍動産の皮別及び類型

問われ方「䞍動産の皮類ずは䜕か。鑑定評䟡においお䞍動産の皮別及び類型を分析するこずの意矩を述べよ。」

骚子

  1. 皮類皮別類型ずいう耇合抂念であるこず
  2. 皮別・類型それぞれの定矩
  3. 䞡面の分析をたっお粟床の高い鑑定評䟡が可胜ずなるこず

答案䟋
䞍動産の鑑定評䟡においおは、䞍動産の地域性䞊びに有圢的利甚及び暩利関係の態様に応じた分析を行う必芁があり、その地域の特性等に基づく䞍動産の皮類ごずに怜蚎するこずが重芁である。
䞍動産の皮類ずは、䞍動産の皮別及び類型の二面から成る耇合的な䞍動産の抂念を瀺すものである。このうち䞍動産の皮別ずは、䞍動産の甚途に関しお区分される䞍動産の分類をいい、地域の皮別宅地地域、蟲地地域、林地地域等ず、これに応じお分類される土地の皮別宅地、蟲地、林地、芋蟌地、移行地等に分けられる。他方、䞍動産の類型ずは、その有圢的利甚及び暩利関係の態様に応じお区分される䞍動産の分類をいい、宅地に぀いおは曎地、建付地、借地暩、底地、区分地䞊暩等に、建物及びその敷地に぀いおは自甚の建物及びその敷地、貞家及びその敷地、借地暩付建物、区分所有建物及びその敷地等に分けられる。
この䞍動産の皮別及び類型が䞍動産の経枈䟡倀を本質的に決定づけるものであるから、この䞡面の分析をたっお初めお粟床の高い䞍動産の鑑定評䟡が可胜ずなる。すなわち、皮別の把握は地域分析における近隣地域及び同䞀需絊圏の刀定䞊びに暙準的䜿甚の刀定に、類型の把握は察象䞍動産の確定、適甚すべき鑑定評䟡の手法の遞択及び詊算䟡栌の調敎に、それぞれ盎結するものである。

基準の根拠

䞍動産の皮別ずは、䞍動産の甚途に関しお区分される䞍動産の分類をいい、䞍動産の類型ずは、その有圢的利甚及び暩利関係の態様に応じお区分される䞍動産の分類をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第2ç« 

加点ポむント最終段萜の「皮別は地域分析ぞ、類型は手法遞択ぞ接続する」ずいう橋枡しが加点郚分です。基準本文に曞いおいない接続を自分で曞けるず、理解の深さが䌝わりたす。

枛点䟋皮別ず類型の定矩を取り違える答案が䞀定数ありたす。皮別甚途、類型有圢的利甚及び暩利関係の態様であり、逆にするず以降の蚘述がすべお厩れたす。たた「曎地」を皮別に、「宅地」を類型に分類しおしたう誀りも頻出です。宅地は皮別土地の皮別、曎地は類型です。

論蚌04 䟡栌圢成芁因の3分類

問われ方「䟡栌圢成芁因ずは䜕か。その分類ず、鑑定評䟡においお䟡栌圢成芁因を分析する際の留意点を述べよ。」

骚子

  1. 䟡栌圢成芁因の定矩
  2. 芁因は垞に倉動するこず分析の芖点垂堎参加者の芳点
  3. 䞀般的芁因・地域芁因・個別的芁因の各定矩
  4. 䞉者の関係䞀般→地域→個別ぞの絞り蟌み

答案䟋
䞍動産の䟡栌を圢成する芁因䟡栌圢成芁因ずは、䞍動産の効甚及び盞察的皀少性䞊びに䞍動産に察する有効需芁の䞉者に圱響を䞎える芁因をいう。䞍動産の䟡栌は倚数の芁因の盞互䜜甚の結果ずしお圢成されるものであるが、芁因それ自䜓も垞に倉動する傟向を持っおいる。したがっお鑑定評䟡を行うに圓たっおは、䟡栌圢成芁因を垂堎参加者の芳点から明確に把握し、か぀、その掚移及び動向䞊びに諞芁因間の盞互関係を十分に分析しお、前蚘䞉者に及がすその圱響を刀定するこずが必芁である。
䟡栌圢成芁因は、䞀般的芁因、地域芁因及び個別的芁因に分けられる。䞀般的芁因ずは、䞀般経枈瀟䌚における䞍動産のあり方及びその䟡栌の氎準に圱響を䞎える芁因をいい、自然的芁因、瀟䌚的芁因、経枈的芁因及び行政的芁因に倧別される。地域芁因ずは、䞀般的芁因の盞関結合によっお芏暡、構成の内容、機胜等にわたる各地域の特性を圢成し、その地域に属する䞍動産の䟡栌の圢成に党般的な圱響を䞎える芁因をいう。個別的芁因ずは、䞍動産に個別性を生じさせ、その䟡栌を個別的に圢成する芁因をいう。
これら䞉者は独立しお䜜甚するものではなく、䞀般的芁因が地域においお盞関結合しお地域芁因ずなり、その制玄の䞋で個別的芁因が働くずいう重局的な関係にある。ゆえに分析は䞀般的芁因から地域芁因、個別的芁因ぞず段階的に絞り蟌む圢で行われる。

基準の根拠

䟡栌圢成芁因を垂堎参加者の芳点から明確に把握し、か぀、その掚移及び動向䞊びに諞芁因間の盞互関係を十分に分析しお、前蚘䞉者に及がすその圱響を刀定するこずが必芁である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第3ç« 

加点ポむント「垂堎参加者の芳点から」ずいう限定句を萜ずさないこず。これは平成26幎改正で明瀺的に加えられた衚珟で、垂堎参加者の行動に照らしお芁因を把握するずいう鑑定評䟡の姿勢を瀺す重芁語です。同じ語が地域分析の垂堎の特性、個別分析の兞型的な需芁者の把握にも珟れるため、䞀貫しお䜿えるず匷い答案になりたす。䟡栌圢成芁因の各論的な内容は䟡栌圢成芁因の解説にたずめおありたす。

枛点䟋地域芁因の定矩を「地域の䟡栌に圱響を䞎える芁因」ず瞮めおしたう答案。基準の定矩は「䞀般的芁因の盞関結合によっお各地域の特性を圢成し」ずいう因果の蚘述を含んでおり、ここを萜ずすず䞀般的芁因ずの重局関係が説明できなくなりたす。たた、個別的芁因の定矩から「䞍動産に個別性を生じさせ」を萜ずすず、なぜ個別分析が必芁かの根拠が消えたす。

論蚌05 䞍動産の䟡栌に関する諞原則の䜓系

問われ方「䞍動産の䟡栌に関する諞原則を鑑定評䟡においお掻甚すべき理由を述べた䞊で、最有効䜿甚の原則ず他の諞原則ずの関係を説明せよ。」

骚子

  1. 諞原則が認識される根拠䟡栌圢成過皋の法則性
  2. 鑑定評䟡の本質ずの関係圢成過皋の远究・分析
  3. 諞原則の盞互関連性
  4. 最有効䜿甚の原則が䞭栞であるこず関連する原則の具䜓的接続

答案䟋
䞍動産の䟡栌は、䞍動産の効甚及び盞察的皀少性䞊びに䞍動産に察する有効需芁に圱響を䞎える諞芁因の盞互䜜甚によっお圢成されるが、その圢成の過皋を考察するずき、そこに基本的な法則性を認めるこずができる。䞍動産の鑑定評䟡は、その䞍動産の䟡栌の圢成過皋を远究し、分析するこずを本質ずするものであるから、䞍動産の経枈䟡倀に関する適切な最終刀断に到達するためには、鑑定評䟡に必芁な指針ずしおこれらの法則性を認識し、か぀、これらを具䜓的に珟した諞原則を掻甚すべきである。これらの原則は䞀般の経枈法則に基瀎を眮くものであるが、鑑定評䟡の立堎からこれを認識し、衚珟したものである。
諞原則は孀立しおいるものではなく、盎接的又は間接的に盞互に関連しおいるものであるこずに留意しなければならない。ずりわけ最有効䜿甚の原則は、䞍動産の䟡栌がその䞍動産の最有効䜿甚を前提ずしお把握される䟡栌を暙準ずしお圢成されるずするものであり、鑑定評䟡における䞭栞をなす原則である。すなわち、倉動の原則は最有効䜿甚の刀定のために䟡栌圢成芁因の倉動過皋を分析すべきこずを瀺し、均衡の原則は䞍動産の構成芁玠の組合せが均衡を埗おいるかの分析を、適合の原則は䞍動産がその環境に適合しおいるかの分析を、それぞれ最有効䜿甚の刀定に圓たっお芁求する。たた寄䞎の原則は远加投資の適吊の刀定に有甚である。このように諞原則は最有効䜿甚の原則を䞭心に有機的に結合しお機胜する。

基準の根拠

なお、これらの原則は、孀立しおいるものではなく、盎接的又は間接的に盞互に関連しおいるものであるこずに留意しなければならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第4ç« 

䞍動産の収益性又は快適性が最高床に発揮されるためには、その構成芁玠の組合せが均衡を埗おいるこずが必芁である。したがっお、䞍動産の最有効䜿甚を刀定するためには、この均衡を埗おいるかどうかを分析するこずが必芁である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第4ç« â…€

加点ポむント均衡の原則を「建物内郚の構成芁玠の均衡」、適合の原則を「䞍動産ず倖郚環境ずの適合」ず内郚倖郚で察比しお瀺すず、䞡者を混同しおいないこずが䞀目で䌝わりたす。この䞀蚀があるかどうかで、11 の原則を暗蚘しただけの答案ず区別されたす。

枛点䟋諞原則を 11 個ただ列挙しお終わる答案。蚭問が「関係を説明せよ」である以䞊、列挙は前提であっお解答ではありたせん。最䜎でも最有効䜿甚の原則ず 2〜3 の原則ずの接続を曞かないず、蚭問に答えたこずになりたせん。

論蚌06 最有効䜿甚の原則

問われ方「最有効䜿甚の原則に぀いお説明せよ。」「最有効䜿甚ずは䜕か。その意矩ず鑑定評䟡における䜍眮づけを述べよ。」

骚子

  1. 最有効䜿甚の原則の内容ず最有効䜿甚の定矩
  2. 「珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で客芳的にみお」ずいう刀断基準
  3. 珟実の䜿甚方法が最有効䜿甚ずは限らないこず
  4. 鑑定評䟡における䜍眮づけ個別分析・正垞䟡栌・各手法ぞの波及

答案䟋
最有効䜿甚の原則ずは、䞍動産の䟡栌は、その䞍動産の効甚が最高床に発揮される可胜性に最も富む䜿甚を前提ずしお把握される䟡栌を暙準ずしお圢成される、ずする原則である。この堎合の最有効䜿甚は、珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で客芳的にみお、良識ず通垞の䜿甚胜力を持぀人による合理的か぀合法的な最高最善の䜿甚方法に基づくものである。
ここで泚意すべきは、ある䞍動産に぀いおの珟実の䜿甚方法は必ずしも最有効䜿甚に基づいおいるものではなく、䞍合理な又は個人的な事情による䜿甚方法のために圓該䞍動産が十分な効甚を発揮しおいない堎合があるこずである。したがっお鑑定評䟡においおは、珟況を所䞎ずするのではなく、客芳的な立堎から最有効䜿甚を刀定しなければならない。
本原則は鑑定評䟡の䞭栞をなす。第䞀に、個別分析は察象䞍動産の個別的芁因が利甚圢態ず䟡栌圢成に及がす圱響を分析しおその最有効䜿甚を刀定する䜜業ずしお䜍眮づけられる。第二に、正垞䟡栌の成立芁件のうち垂堎参加者の芁件には、察象䞍動産の最有効䜿甚を前提ずした䟡倀刀断を行うこずが掲げられおいる。第䞉に、取匕事䟋比范法における事䟋遞択、収益還元法における曎地の収益䟡栌の査定等、各手法の適甚も最有効䜿甚を前提ずしお行われる。このように最有効䜿甚の刀定は、鑑定評䟡の党過皋を貫く前提である。

基準の根拠

䞍動産の䟡栌は、その䞍動産の効甚が最高床に発揮される可胜性に最も富む䜿甚以䞋「最有効䜿甚」ずいう。を前提ずしお把握される䟡栌を暙準ずしお圢成される。この堎合の最有効䜿甚は、珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で客芳的にみお、良識ず通垞の䜿甚胜力を持぀人による合理的か぀合法的な最高最善の䜿甚方法に基づくものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第4章Ⅳ

加点ポむント第3段萜のように、最有効䜿甚が個別分析・正垞䟡栌・各手法の䞉方向に波及するこずを曞けるず、原則の暗蚘ではなく䜓系の理解ずしお評䟡されたす。より詳しい解説は最有効䜿甚の原則を参照しおください。

枛点䟋「合理的か぀合法的な最高最善の䜿甚方法」から「合法的」を萜ずすのが定番の倱点です。違法建築や甚途地域に反する䜿甚は最有効䜿甚ずなり埗ないずいう垰結を導く語であり、事䟋問題では合吊を分けたす。たた「良識ず通垞の䜿甚胜力を持぀人による」を萜ずすず、刀定の客芳性の根拠が倱われたす。

論蚌07〜12基本的事項を確定する6本

総論第5章です。条件蚭定ず䟡栌の皮類は論文の最頻出領域であり、ここを 6 本たずめお持っおいるかどうかで安定感がたったく倉わりたす。

論蚌07 最有効䜿甚の刀定䞊の留意点

問われ方「察象䞍動産の最有効䜿甚を刀定するに圓たっおの留意点を述べよ。」

骚子

  1. 䜿甚方法の客芳性・持続性・実珟時期
  2. 暙準的䜿甚ずの盞互関係および䟋倖
  3. 地域芁因の倉動の勘案
  4. 建物及びその敷地の堎合の特則曎地ずの䞍䞀臎・比范考量

答案䟋
最有効䜿甚の刀定に圓たっおは、次の事項に留意すべきである。第䞀に、良識ず通垞の䜿甚胜力を持぀人が採甚するであろうず考えられる䜿甚方法であるこず。第二に、䜿甚収益が将来盞圓の期間にわたっお持続し埗る䜿甚方法であるこず。第䞉に、効甚を十分に発揮し埗る時点が予枬し埗ない将来でないこず。
第四に、個々の䞍動産の最有効䜿甚は䞀般に近隣地域の地域の特性の制玄䞋にあるので、個別分析に圓たっおは特に近隣地域に存する䞍動産の暙準的䜿甚ずの盞互関係を明らかにし刀定するこずが必芁である。ただし、察象䞍動産の䜍眮、芏暡、環境等によっおは暙準的䜿甚の甚途ず異なる甚途の可胜性が考えられるので、こうした堎合にはそれぞれの甚途に察応した個別的芁因の分析を行った䞊で最有効䜿甚を刀定する。第五に、䟡栌圢成芁因は垞に倉動の過皋にあるこずを螏たえ、特に䟡栌圢成に圱響を䞎える地域芁因の倉動が客芳的に予枬される堎合には、圓該倉動に䌎い察象䞍動産の䜿甚方法が倉化する可胜性を勘案する。
第六に、珟実の建物の甚途等が曎地ずしおの最有効䜿甚に䞀臎しおいない堎合には、曎地ずしおの最有効䜿甚を実珟するために芁する費甚等を勘案する必芁があるため、建物及びその敷地ず曎地の最有効䜿甚の内容は必ずしも䞀臎しない。第䞃に、珟実の建物の甚途等を継続する堎合の経枈䟡倀ず、建物の取壊しや甚途倉曎等を行う堎合のそれらに芁する費甚等を適切に勘案した経枈䟡倀ずを十分比范考量しなければならない。

基準の根拠

珟実の建物の甚途等が曎地ずしおの最有効䜿甚に䞀臎しおいない堎合には、曎地ずしおの最有効䜿甚を実珟するために芁する費甚等を勘案する必芁があるため、建物及びその敷地ず曎地の最有効䜿甚の内容が必ずしも䞀臎するものではないこず。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第6章第2節

加点ポむント第六・第䞃の建物及びその敷地に関する留意点は、事䟋問題既存建物付きの土地をどう評䟡するかで必ず問われる郚分です。取壊費甚を含めた比范考量ずいう芖点を曞けるず、実務的理解があるず芋なされたす。

枛点䟋留意点を 3 ぀客芳性・持続性・実珟時期だけ曞いお終える答案。この 3 ぀は平成 26 幎改正前からある叀い郚分で、改正で加わった暙準的䜿甚ずの関係、地域芁因の倉動、建物及びその敷地の特則を萜ずすず、7 項目䞭 3 項目しか曞けおいないこずになりたす。留意点型の蚭問では網矅性そのものが点なので、臎呜的です。

論蚌08 察象確定条件

問われ方「察象確定条件ずは䜕か。その皮類を挙げた䞊で、蚭定に圓たっおの留意点を述べよ。」

骚子

  1. 察象䞍動産の確定の必芁性
  2. 察象確定条件の定矩
  3. 5 類型暩利の態様に関する条件
  4. 蚭定に圓たっおの劥圓性の確認未竣工建物等の堎合の加重芁件

答案䟋
鑑定評䟡を行うに圓たっおは、たず鑑定評䟡の察象ずなる土地又は建物等を物的に確定するのみならず、鑑定評䟡の察象ずなる所有暩及び所有暩以倖の暩利を確定する必芁がある。この察象䞍動産の確定に圓たっお必芁ずなる鑑定評䟡の条件を察象確定条件ずいう。察象確定条件は、鑑定評䟡の察象ずする䞍動産の所圚、範囲等の物的事項及び所有暩、賃借暩等の察象䞍動産の暩利の態様に関する事項を確定するために必芁な条件であり、䟝頌目的に応じお次のような条件がある。
第䞀に、珟況を所䞎ずしお鑑定評䟡の察象ずするこず。第二に、土地及び建物等から成る䞍動産に぀いお土地のみを曎地ずしお鑑定評䟡の察象ずするこず独立鑑定評䟡。第䞉に、珟況を所䞎ずしおその構成郚分を察象ずするこず郚分鑑定評䟡。第四に、䜵合又は分割を前提ずしお䜵合埌又は分割埌の䞍動産を単独のものずしお察象ずするこず䜵合鑑定評䟡又は分割鑑定評䟡。第五に、造成工事又は建築に係る工事が完了しおいない堎合に圓該工事の完了を前提ずしお察象ずするこず未竣工建物等鑑定評䟡。このほか、䟡栌時点ず異なる暩利関係を前提ずしお鑑定評䟡の察象ずするこずがある。
察象確定条件を蚭定するに圓たっおは、察象䞍動産に係る諞事項に぀いおの調査及び確認を行った䞊で、䟝頌目的に照らしお、鑑定評䟡曞の利甚者の利益を害するおそれがないかどうかの芳点から圓該条件蚭定の劥圓性を確認しなければならない。特に未竣工建物等鑑定評䟡を行う堎合は、蚭蚈図曞等及び請負契玄曞等を収集した䞊で、法什䞊必芁な蚱認可等が取埗され、か぀発泚者の資金調達胜力等の芳点から工事完了の実珟性が高いず刀断されなければならない。

基準の根拠

察象確定条件を蚭定するに圓たっおは、察象䞍動産に係る諞事項に぀いおの調査及び確認を行った䞊で、䟝頌目的に照らしお、鑑定評䟡曞の利甚者の利益を害するおそれがないかどうかの芳点から圓該条件蚭定の劥圓性を確認しなければならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第1節

加点ポむント未竣工建物等鑑定評䟡の芁件を「資料の収集」「蚱認可の取埗」「工事完了の実珟性」の3点で曞けるず匷い。ここは各論第3章蚌刞化の未竣工建物等の芁件に盎結するため、論蚌30ずセットで芚えるず効率的です。詳现は察象確定条件の解説にありたす。

枛点䟋5 類型の名称独立鑑定評䟡・郚分鑑定評䟡・䜵合鑑定評䟡・分割鑑定評䟡・未竣工建物等鑑定評䟡を曞かず、内容だけを述べる答案。名称そのものが甚語ずしお問われおいるため、内容が合っおいおも名称欠萜で点が萜ちたす。たた、察象確定条件の刀断基準を「実珟性及び合法性」ず曞くのは誀りで、それは想定䞊の条件の基準です。混同は頻出の倱点です。

論蚌09 想定䞊の条件・調査範囲等条件ず条件蚭定の制限

問われ方「地域芁因又は個別的芁因に぀いおの想定䞊の条件ず調査範囲等条件に぀いお、それぞれの内容ず蚭定芁件を説明せよ。たた、条件蚭定が制限される堎合に぀いお述べよ。」

骚子

  1. 想定䞊の条件の内容ず芁件利甚者の利益実珟性・合法性
  2. 地域芁因に぀いお蚭定できる堎合の限定
  3. 調査範囲等条件の内容ず芁件
  4. 条件蚭定の制限蚌刞化察象䞍動産・珟物出資等

答案䟋
察象䞍動産に぀いお、䟝頌目的に応じ察象䞍動産に係る䟡栌圢成芁因のうち地域芁因又は個別的芁因に぀いお想定䞊の条件を蚭定する堎合がある。この堎合には、蚭定する想定䞊の条件が鑑定評䟡曞の利甚者の利益を害するおそれがないかどうかの芳点に加え、特に実珟性及び合法性の芳点から劥圓なものでなければならない。なお、䞀般に、地域芁因に぀いお想定䞊の条件を蚭定するこずが劥圓ず認められる堎合は、蚈画及び諞芏制の倉曎、改廃に暩胜を持぀公的機関の蚭定する事項に䞻ずしお限られる。
これに察し調査範囲等条件ずは、䞍動産鑑定士の通垞の調査の範囲では察象䞍動産の䟡栌ぞの圱響の皋床を刀断するための事実の確認が困難な特定の䟡栌圢成芁因が存する堎合に、圓該䟡栌圢成芁因に぀いお蚭定するこずができる調査の範囲に係る条件をいう。ただし、調査範囲等条件を蚭定するこずができるのは、調査範囲等条件を蚭定しおも鑑定評䟡曞の利甚者の利益を害するおそれがないず刀断される堎合に限られる。
さらに、蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡及び䌚瀟法䞊の珟物出資の目的ずなる䞍動産の鑑定評䟡等、鑑定評䟡が鑑定評䟡曞の利甚者の利益に重倧な圱響を及がす可胜性がある堎合には、原則ずしお、鑑定評䟡の察象ずする䞍動産の珟実の利甚状況ず異なる察象確定条件、地域芁因又は個別的芁因に぀いおの想定䞊の条件及び調査範囲等条件の蚭定をしおはならない。ただし、蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡で各論第3章第2節に定める芁件を満たす堎合には未竣工建物等鑑定評䟡を行うこずができる。なお、いずれの条件蚭定に぀いおも、䟝頌者ずの間で圓該条件蚭定に係る鑑定評䟡䟝頌契玄䞊の合意がなくおはならず、条件蚭定が劥圓ではないず認められる堎合には䟝頌者に説明の䞊、劥圓な条件に改定しなければならない。

基準の根拠

䞍動産鑑定士の通垞の調査の範囲では、察象䞍動産の䟡栌ぞの圱響の皋床を刀断するための事実の確認が困難な特定の䟡栌圢成芁因が存する堎合、圓該䟡栌圢成芁因に぀いお調査の範囲に係る条件以䞋「調査範囲等条件」ずいう。を蚭定するこずができる。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第1節

加点ポむント3 皮類の条件の刀断基準の違いを察比衚のように敎理しお曞くこず。察象確定条件利甚者の利益、想定䞊の条件利甚者の利益実珟性・合法性、調査範囲等条件利甚者の利益蚭定しおも害するおそれがない堎合に限る。この差分が曞ければ、条件蚭定の論点はほが萜ずせたせん。関連する敎理は調査範囲等条件ずはず条件蚭定の皮類にありたす。

枛点䟋調査範囲等条件を「調査できない堎合に自由に蚭定できる条件」ず曞くのは重倧な誀りです。「利甚者の利益を害するおそれがないず刀断される堎合に限る」ずいう限定が制床の芁であり、これを萜ずすず制床趣旚を理解しおいないず刀断されたす。たた、条件蚭定の制限の堎面で「蚌刞化察象䞍動産」だけを挙げ、「䌚瀟法䞊の珟物出資」を萜ずす答案も倚く芋られたす。

論蚌10 䟡栌時点

問われ方「䟡栌時点ずは䜕か。䟡栌時点を確定する必芁がある理由ず、賃料の堎合の取扱いを述べよ。」

骚子

  1. 䟡栌圢成芁因の時間的倉動
  2. 䟡栌時点の定矩
  3. 珟圚時点・過去時点・将来時点
  4. 賃料の䟡栌時点の特則

答案䟋
䟡栌圢成芁因は時の経過により倉動するものであるから、䞍動産の䟡栌はその刀定の基準ずなった日においおのみ劥圓するものである。したがっお䞍動産の鑑定評䟡を行うに圓たっおは、䞍動産の䟡栌の刀定の基準日を確定する必芁があり、この日を䟡栌時点ずいう。
䟡栌時点は、鑑定評䟡を行った幎月日を基準ずしお、珟圚の堎合珟圚時点、過去の堎合過去時点及び将来の堎合将来時点に分けられる。過去時点の鑑定評䟡は、圓該過去時点における察象䞍動産の確認が可胜であり、か぀、䟡栌圢成芁因に係る資料の収集が可胜である堎合に限り行うこずができる。将来時点の鑑定評䟡は、䟡栌圢成芁因の倉動の予枬が困難であるこずから、特に慎重な取扱いを芁する。
たた、賃料の䟡栌時点は、賃料の算定の期間の収益性を反映するものずしお、その期間の期銖ずなる。これは、賃料が䞀定期間の䜿甚収益の察䟡であり、その期間の収益性に察応しお定められるべきものであるこずによる。
䟡栌時点の確定は、時点修正の基準ずなる時点を定めるずずもに、察象䞍動産の物的確認及び暩利の態様の確認の基準時、䟡栌圢成芁因の分析の基準時を定めるものであり、鑑定評䟡の基本的事項ずしお察象䞍動産及び䟡栌又は賃料の皮類ずずもに確定されなければならない。

基準の根拠

䟡栌圢成芁因は、時の経過により倉動するものであるから、䞍動産の䟡栌はその刀定の基準ずなった日においおのみ劥圓するものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第2節

たた、賃料の䟡栌時点は、賃料の算定の期間の収益性を反映するものずしおその期間の期銖ずなる。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第2節

加点ポむント賃料の䟡栌時点期銖は短答でも論文でも問われる頻出論点です。「期銖ずなる」だけでなく「賃料の算定の期間の収益性を反映するものずしお」ずいう理由たで曞けるず差が぀きたす。

枛点䟋䟡栌時点を「鑑定評䟡を行った日」ず曞く誀り。䟡栌時点は䟡栌の刀定の基準日であり、鑑定評䟡を行った幎月日ずは別抂念です。鑑定評䟡報告曞では䞡者を䞊べお蚘茉するこずが求められおおり総論第9章第2節Ⅵ、混同するず報告曞の論点でも連鎖的に倱点したす。

論蚌11 正垞䟡栌

問われ方「正垞䟡栌ずは䜕か。その定矩を瀺した䞊で、成立芁件に぀いお説明せよ。」

骚子

  1. 求める䟡栌は基本的に正垞䟡栌であるこず
  2. 正垞䟡栌の定矩
  3. 垂堎の 3 芁件自由参加・取匕圢態・公開期間
  4. 垂堎参加者の 5 芁件

答案䟋
䞍動産の鑑定評䟡によっお求める䟡栌は、基本的には正垞䟡栌であるが、鑑定評䟡の䟝頌目的に察応した条件により限定䟡栌、特定䟡栌又は特殊䟡栌を求める堎合がある。
正垞䟡栌ずは、垂堎性を有する䞍動産に぀いお、珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で合理的ず考えられる条件を満たす垂堎で圢成されるであろう垂堎䟡倀を衚瀺する適正な䟡栌をいう。この堎合においお、珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で合理的ず考えられる条件を満たす垂堎ずは、次の条件を満たす垂堎をいう。第䞀に、垂堎参加者が自由意思に基づいお垂堎に参加し、参入、退出が自由であるこず。第二に、取匕圢態が、垂堎参加者が制玄されたり、売り急ぎ、買い進み等を誘匕したりするような特別なものではないこず。第䞉に、察象䞍動産が盞圓の期間垂堎に公開されおいるこず。
ここでいう垂堎参加者は、自己の利益を最倧化するため次の芁件を満たすずずもに、慎重か぀賢明に予枬し、行動するものずされる。すなわち、①売り急ぎ、買い進み等をもたらす特別な動機のないこず、②察象䞍動産及び察象䞍動産が属する垂堎に぀いお取匕を成立させるために必芁ずなる通垞の知識や情報を埗おいるこず、③取匕を成立させるために通垞必芁ず認められる劎力、費甚を費やしおいるこず、④察象䞍動産の最有効䜿甚を前提ずした䟡倀刀断を行うこず、⑀買䞻が通垞の資金調達胜力を有しおいるこず、である。
このように正垞䟡栌は、垂堎の偎の条件ず垂堎参加者の偎の芁件の双方を満たす合理的垂堎を想定しお求められる䟡栌であり、鑑定評䟡の基本ずなる䟡栌である。

基準の根拠

正垞䟡栌ずは、垂堎性を有する䞍動産に぀いお、珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で合理的ず考えられる条件を満たす垂堎で圢成されるであろう垂堎䟡倀を衚瀺する適正な䟡栌をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第3節

加点ポむント垂堎の 3 芁件ず垂堎参加者の 5 芁件を階局関係で瀺すこず。垂堎参加者の芁件は垂堎の第䞀芁件自由参加の内偎に眮かれた「なお曞き」であり、䞊列ではありたせん。この構造を正しく曞けおいる答案は倚くありたせん。定矩そのものの掘り䞋げは正垞䟡栌ずはを参照しおください。

枛点䟋定矩から「垂堎性を有する䞍動産に぀いお」を萜ずすのが最頻出の倱点です。この限定があるからこそ、垂堎性を有しない文化財等には特殊䟡栌が甚意されるずいう䜓系が成立したす。たた「適正な䟡栌」を「適切な䟡栌」ず曞くなど、逐語の埮劙なずれも定矩問題では枛点察象になりたす。定矩は語順・助詞たで含めお固定したしょう。

論蚌12 限定䟡栌・特定䟡栌・特殊䟡栌

問われ方「限定䟡栌、特定䟡栌及び特殊䟡栌に぀いお、それぞれの定矩ず求める堎合を説明せよ。」「正垞䟡栌ず限定䟡栌、特定䟡栌の違いを述べよ。」

骚子

  1. 3 ぀の定矩垂堎性の有無乖離原因で切り分ける
  2. 各々を求める堎合の䟋瀺
  3. 正垞䟡栌ずの関係の敎理

答案䟋
限定䟡栌ずは、垂堎性を有する䞍動産に぀いお、䞍動産ず取埗する他の䞍動産ずの䜵合又は䞍動産の䞀郚を取埗する際の分割等に基づき正垞䟡栌ず同䞀の垂堎抂念の䞋においお圢成されるであろう垂堎䟡倀ず乖離するこずにより、垂堎が盞察的に限定される堎合における取埗郚分の圓該垂堎限定に基づく垂堎䟡倀を適正に衚瀺する䟡栌をいう。求める堎合ずしおは、借地暩者が底地の䜵合を目的ずする売買に関連する堎合、隣接䞍動産の䜵合を目的ずする売買に関連する堎合、経枈合理性に反する䞍動産の分割を前提ずする売買に関連する堎合が䟋瀺される。
特定䟡栌ずは、垂堎性を有する䞍動産に぀いお、法什等による瀟䌚的芁請を背景ずする鑑定評䟡目的の䞋で、正垞䟡栌の前提ずなる諞条件を満たさないこずにより正垞䟡栌ず同䞀の垂堎抂念の䞋においお圢成されるであろう垂堎䟡倀ず乖離するこずずなる堎合における䞍動産の経枈䟡倀を適正に衚瀺する䟡栌をいう。求める堎合ずしおは、蚌刞化察象䞍動産に係る鑑定評䟡目的の䞋で投資家に瀺すための投資採算䟡倀を衚す䟡栌を求める堎合、民事再生法に基づく鑑定評䟡目的の䞋で早期売华を前提ずした䟡栌を求める堎合、䌚瀟曎生法又は民事再生法に基づく鑑定評䟡目的の䞋で事業の継続を前提ずした䟡栌を求める堎合が䟋瀺される。
特殊䟡栌ずは、文化財等の䞀般的に垂堎性を有しない䞍動産に぀いお、その利甚珟況等を前提ずした䞍動産の経枈䟡倀を適正に衚瀺する䟡栌をいう。
以䞊のうち限定䟡栌ず特定䟡栌は垂堎性を有する䞍動産に぀いお求められ、正垞䟡栌ず垂堎䟡倀が乖離する原因が、前者は垂堎の盞察的限定にあるのに察し、埌者は法什等による瀟䌚的芁請を背景ずする評䟡目的にある点で区別される。特殊䟡栌はそもそも垂堎性を有しない䞍動産を察象ずする点で䞡者ず異なる。

基準の根拠

特定䟡栌ずは、垂堎性を有する䞍動産に぀いお、法什等による瀟䌚的芁請を背景ずする鑑定評䟡目的の䞋で、正垞䟡栌の前提ずなる諞条件を満たさないこずにより正垞䟡栌ず同䞀の垂堎抂念の䞋においお圢成されるであろう垂堎䟡倀ず乖離するこずずなる堎合における䞍動産の経枈䟡倀を適正に衚瀺する䟡栌をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第5章第3節

加点ポむント最終段萜の乖離原因による切り分け垂堎の限定 vs 瀟䌚的芁請を背景ずする評䟡目的が、比范型蚭問における栞心です。定矩を 3 ぀䞊べるだけの答案ずの差はここに出たす。あわせお限定䟡栌・特定䟡栌の敎理も確認しおおくずよいでしょう。

枛点䟋特定䟡栌の定矩から「法什等による瀟䌚的芁請を背景ずする」を萜ずすず、限定䟡栌ずの区別が぀かなくなりたす。たた、特殊䟡栌を「垂堎性が䜎い䞍動産の䟡栌」ず曞くのは誀りで、正しくは「䞀般的に垂堎性を有しない」䞍動産です。「䜎い」ず「有しない」では制床䞊の扱いがたったく異なりたす。

論蚌13〜15地域分析ず個別分析の3本

総論第6章です。手法の論点ず組み合わせお出題されるこずが倚いため、単独論蚌ずしおだけでなく、事䟋問題の前段ずしおも䜿えるようにしおおきたす。

論蚌13 地域分析の意矩ず近隣地域

問われ方「地域分析ずは䜕か。近隣地域の意矩ずあわせお説明せよ。」

骚子

  1. 地域分析の定矩4 ぀の問いの構造
  2. 甚途的地域近隣地域・類䌌地域
  3. 近隣地域の定矩ず特城
  4. 暙準的䜿甚の刀定ずその意矩

答案䟋
地域分析ずは、その察象䞍動産がどのような地域に存するか、その地域はどのような特性を有するか、たた、察象䞍動産に係る垂堎はどのような特性を有するか、及びそれらの特性はその地域内の䞍動産の利甚圢態ず䟡栌圢成に぀いお党般的にどのような圱響力を持っおいるかを分析し、刀定するこずをいう。
地域分析に圓たっお特に重芁な地域は、甚途的芳点から区分される地域甚途的地域、すなわち近隣地域及びその類䌌地域ず、近隣地域及びこれず盞関関係にある類䌌地域を含むより広域的な地域、すなわち同䞀需絊圏である。
このうち近隣地域ずは、察象䞍動産の属する甚途的地域であっお、より倧きな芏暡ず内容ずを持぀地域である郜垂あるいは蟲村等の内郚にあっお、居䜏、商業掻動、工業生産掻動等人の生掻ず掻動ずに関しお、ある特定の甚途に䟛されるこずを䞭心ずしお地域的にたずたりを瀺しおいる地域をいい、察象䞍動産の䟡栌の圢成に関しお盎接に圱響を䞎えるような特性を持぀ものである。近隣地域は、その地域の特性を圢成する地域芁因の掚移、動向の劂䜕によっお倉化しおいくものである。
近隣地域の特性は、通垞、その地域に属する䞍動産の䞀般的な暙準的䜿甚に具䜓的に珟れる。この暙準的䜿甚は、利甚圢態からみた地域盞互間の盞察的䜍眮関係及び䟡栌圢成を明らかにする手掛りずなるずずもに、その地域に属する䞍動産のそれぞれに぀いおの最有効䜿甚を刀定する有力な暙準ずなる。したがっお地域分析に圓たっおは、察象䞍動産に係る垂堎の特性の把握の結果を螏たえお地域芁因及び暙準的䜿甚の珟状ず将来の動向ずをあわせお分析し、暙準的䜿甚を刀定しなければならない。

基準の根拠

近隣地域ずは、察象䞍動産の属する甚途的地域であっお、より倧きな芏暡ず内容ずを持぀地域である郜垂あるいは蟲村等の内郚にあっお、居䜏、商業掻動、工業生産掻動等人の生掻ず掻動ずに関しお、ある特定の甚途に䟛されるこずを䞭心ずしお地域的にたずたりを瀺しおいる地域をいい、察象䞍動産の䟡栌の圢成に関しお盎接に圱響を䞎えるような特性を持぀ものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第6章第1節

加点ポむント暙準的䜿甚が「最有効䜿甚を刀定する有力な暙準」であっお決定芁因ではない、ずいう点を明瀺するこず。論蚌15 の「暙準的䜿甚ず異なる最有効䜿甚がありうる」ずいう論点にそのたた接続したす。地域分析の党䜓像は地域分析の解説にたずめおありたす。

枛点䟋地域分析の定矩から「察象䞍動産に係る垂堎はどのような特性を有するか」を萜ずす答案。これは平成26幎改正で加わった芁玠で、垂堎参加者の属性・行動の把握を地域分析の内容ずしお明蚘したものです。ここを萜ずすず改正埌の基準を理解しおいないず芋なされたす。たた、近隣地域の定矩で「甚途的地域であっお」を萜ずすず、地域の皮別ず甚途的地域の区別が曖昧になりたす。

論蚌14 同䞀需絊圏

問われ方「同䞀需絊圏ずは䜕か。その刀定に圓たっおの留意点を、宅地の皮別ごずに述べよ。」

骚子

  1. 同䞀需絊圏の定矩
  2. 近隣地域・類䌌地域ずの関係
  3. 代替競争䞍動産が存圚しうるこず
  4. 皮別ごずの刀定基準䜏宅地・商業地・工業地

答案䟋
同䞀需絊圏ずは、䞀般に察象䞍動産ず代替関係が成立しお、その䟡栌の圢成に぀いお盞互に圱響を及がすような関係にある他の䞍動産の存する圏域をいう。それは、近隣地域を含んでより広域的であり、近隣地域ず盞関関係にある類䌌地域等の存する範囲を芏定するものである。
䞀般に、近隣地域ず同䞀需絊圏内に存する類䌌地域ずは、隣接するず吊ずにかかわらず、その地域芁因の類䌌性に基づいお、それぞれの地域の構成分子である䞍動産盞互の間に代替、競争等の関係が成立し、その結果、䞡地域は盞互に圱響を及がす。たた、近隣地域の倖か぀同䞀需絊圏内の類䌌地域の倖に存する䞍動産であっおも、同䞀需絊圏内に存し察象䞍動産ずその甚途、芏暡、品等等の類䌌性に基づいお、これら盞互の間に代替、競争等の関係が成立する堎合がある。同䞀需絊圏は、䞍動産の皮類、性栌及び芏暡に応じた需芁者の遞奜性によっおその地域的範囲を異にするものであるから、その皮類、性栌及び芏暡に応じお需芁者の遞奜性を的確に把握した䞊で適切に刀定する必芁がある。
刀定に圓たっおの留意点は次のずおりである。䜏宅地の同䞀需絊圏は、䞀般に郜心ぞの通勀可胜な地域の範囲に䞀臎する傟向があるが、地瞁的遞奜性により地域的範囲が狭められる傟向があり、地域の名声、品䜍等による遞奜性の匷さが範囲に特に圱響を䞎える堎合がある。商業地の同䞀需絊圏は、高床商業地に぀いおは広域的な商業背埌地を基瀎に成り立぀商業収益に関しお代替性の及ぶ地域の範囲に䞀臎する傟向があり広域的に圢成されるのに察し、普通商業地に぀いおは狭い商業背埌地を基瀎に成り立぀商業収益に関しお代替性の及ぶ範囲に䞀臎する傟向がある。工業地の同䞀需絊圏は、産業基盀指向型工業地等の倧工堎地に぀いおは高床の茞送機関に関しお代替性を有する範囲に䞀臎し党囜的な芏暡ずなる傟向があり、消費地指向型工業地等の䞭小工堎地に぀いおは補品の生産及び販売に関する費甚の経枈性に関しお代替性を有する範囲に䞀臎する傟向がある。

基準の根拠

同䞀需絊圏ずは、䞀般に察象䞍動産ず代替関係が成立しお、その䟡栌の圢成に぀いお盞互に圱響を及がすような関係にある他の䞍動産の存する圏域をいう。それは、近隣地域を含んでより広域的であり、近隣地域ず盞関関係にある類䌌地域等の存する範囲を芏定するものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第6章第1節

加点ポむント同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産近隣地域の倖か぀類䌌地域の倖に存するものに觊れるこず。これは取匕事䟋比范法の事䟋遞択論蚌16で盎接䜿う抂念であり、地域分析ず手法を぀なぐ結節点です。詳现な敎理は同䞀需絊圏ずはにありたす。

枛点䟋䜏宅地の同䞀需絊圏を「通勀可胜な範囲」ずだけ曞き、「地瞁的遞奜性により地域的範囲が狭められる傟向がある」を萜ずす答案。基準は原則ず䟋倖をセットで瀺しおおり、䟋倖を曞かないず半分しか答えおいないこずになりたす。工業地に぀いお倧工堎地ず䞭小工堎地を区別しないのも同様の倱点です。

論蚌15 個別分析ず最有効䜿甚の刀定

問われ方「個別分析ずは䜕か。地域分析ずの関係を明らかにした䞊で説明せよ。」

骚子

  1. 最有効䜿甚を前提ずしお䟡栌が圢成されるこず
  2. 個別分析の定矩
  3. 個別的芁因の分析䞊の留意点兞型的な需芁者の芳点
  4. 地域分析ずの関係暙準的䜿甚の制玄ず䟋倖

答案䟋
䞍動産の䟡栌は、その䞍動産の最有効䜿甚を前提ずしお把握される䟡栌を暙準ずしお圢成されるものであるから、䞍動産の鑑定評䟡に圓たっおは、察象䞍動産の最有効䜿甚を刀定する必芁がある。個別分析ずは、察象䞍動産の個別的芁因が察象䞍動産の利甚圢態ず䟡栌圢成に぀いおどのような圱響力を持っおいるかを分析しおその最有効䜿甚を刀定するこずをいう。
個別的芁因は、察象䞍動産の垂堎䟡倀を個別的に圢成しおいるものであるため、個別的芁因の分析においおは、察象䞍動産に係る兞型的な需芁者がどのような個別的芁因に着目しお行動し、察象䞍動産ず代替、競争等の関係にある䞍動産ず比べた優劣及び競争力の皋床をどのように評䟡しおいるかを的確に把握するこずが重芁である。たた、個別的芁因の分析結果は、鑑定評䟡の手法の適甚、詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎等における各皮の刀断においおも反映すべきである。
地域分析ずの関係は次のずおりである。個々の䞍動産の最有効䜿甚は、䞀般に近隣地域の地域の特性の制玄䞋にあるから、個別分析に圓たっおは特に近隣地域に存する䞍動産の暙準的䜿甚ずの盞互関係を明らかにしお最有効䜿甚を刀定する必芁がある。すなわち地域分析により刀定された暙準的䜿甚は、個別分析における最有効䜿甚刀定の有力な暙準ずなる。もっずも、察象䞍動産の䜍眮、芏暡、環境等によっおは暙準的䜿甚の甚途ず異なる甚途の可胜性が考えられるので、こうした堎合にはそれぞれの甚途に察応した個別的芁因の分析を行った䞊で最有効䜿甚を刀定しなければならない。このように地域分析ず個別分析は、地域から個別ぞず分析を絞り蟌み぀぀、最有効䜿甚の刀定においお結合するものである。

基準の根拠

個別分析ずは、察象䞍動産の個別的芁因が察象䞍動産の利甚圢態ず䟡栌圢成に぀いおどのような圱響力を持っおいるかを分析しおその最有効䜿甚を刀定するこずをいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第6章第2節

加点ポむント「個別的芁因の分析結果は、鑑定評䟡の手法の適甚、詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎等における各皮の刀断においおも反映すべきである」ずいう䞀文を入れるこず。個別分析が最有効䜿甚の刀定で終わらず、以降の党手順に反映されるこずを瀺す芏定で、答案の芖野の広さを瀺せたす。

枛点䟋暙準的䜿甚ず最有効䜿甚を同䞀芖する答案。暙準的䜿甚は地域の䞀般的・暙準的な䜿甚方法、最有効䜿甚は察象䞍動産の䜿甚方法であり、䞡者は䞀臎するずは限りたせん。「近隣地域の暙準的䜿甚が共同䜏宅であるから察象䞍動産の最有効䜿甚も共同䜏宅である」ず短絡するず、芏暡・䜍眮による䟋倖の怜蚎を萜ずしたこずになり、事䟋問題では倧きく枛点されたす。

論蚌16〜21原䟡法ず取匕事䟋比范法の6本

総論第7章第1節前半です。蚈算問題の前提ずしおも問われるため、意矩・適甚範囲・手順を分けお曞けるようにしおおきたす。䞉手法の党䜓的な比范は䞉手法の培底比范にたずめおありたす。

論蚌16 取匕事䟋等の収集及び遞択の芁件

問われ方「鑑定評䟡の手法の適甚に圓たっお必芁ずなる事䟋の芁件に぀いお述べよ。」

骚子

  1. 事䟋の皮類建蚭事䟋・取匕事䟋・収益事䟋
  2. 収集の基本姿勢豊富に秩序正しく投機的取匕の排陀
  3. 4 芁件存する地域事情正垞性時点修正可胜性芁因比范可胜性
  4. 代替競争䞍動産の䜍眮づけ

答案䟋
鑑定評䟡の各手法の適甚に圓たっお必芁ずされる事䟋には、原䟡法の適甚に圓たっお必芁な建蚭事䟋、取匕事䟋比范法の適甚に圓たっお必芁な取匕事䟋及び収益還元法の適甚に圓たっお必芁な収益事䟋取匕事䟋等がある。取匕事䟋等は、鑑定評䟡の各手法に即応し、適切にしお合理的な蚈画に基づき、豊富に秩序正しく収集し、遞択すべきであり、投機的取匕であるず認められる事䟋等適正さを欠くものであっおはならない。
取匕事䟋等は、次の芁件の党郚を備えるもののうちから遞択するものずする。第䞀に、近隣地域又は同䞀需絊圏内の類䌌地域若しくは必芁やむを埗ない堎合には近隣地域の呚蟺の地域同䞀需絊圏内の類䌌地域等に存する䞍動産に係るものであるこず、又は、察象䞍動産の最有効䜿甚が暙準的䜿甚ず異なる堎合等においお同䞀需絊圏内に存し察象䞍動産ず代替、競争等の関係が成立しおいるず認められる䞍動産同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産に係るものであるこず。第二に、取匕事䟋等に係る取匕等の事情が正垞なものず認められるものであるこず、又は正垞なものに補正するこずができるものであるこず。第䞉に、時点修正をするこずが可胜なものであるこず。第四に、地域芁因の比范及び個別的芁因の比范が可胜なものであるこず。
これらの芁件は、事䟋䟡栌から察象䞍動産の䟡栌を導くために必芁な操䜜事情補正、時点修正、地域芁因の比范、個別的芁因の比范がすべお可胜であるこずを担保するものであり、いずれか䞀぀でも欠ける事䟋は採甚できない。

基準の根拠

取匕事䟋等は、鑑定評䟡の各手法に即応し、適切にしお合理的な蚈画に基づき、豊富に秩序正しく収集し、遞択すべきであり、投機的取匕であるず認められる事䟋等適正さを欠くものであっおはならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント最終段萜のように、4 芁件が「事䟋から察象ぞ向かう 4 ぀の操䜜」に察応しおいるこずを述べるず、暗蚘でなく構造理解ずしお読たれたす。事䟋芁件の詳现は取匕事䟋の芁件ず取匕事䟋の遞択にありたす。

枛点䟋「近隣地域又は同䞀需絊圏内の類䌌地域」たでしか曞かず、「必芁やむを埗ない堎合には近隣地域の呚蟺の地域」を萜ずす答案。呚蟺地域の事䟋は原則ではないが排陀もされおいないずいう段階構造が、事䟋遞択の理解の栞心です。たた「投機的取匕であるず認められる事䟋」の排陀に觊れないのもよくある欠萜です。

論蚌17 事情補正ず時点修正

問われ方「事情補正及び時点修正に぀いお、それぞれの意矩ず留意点を述べよ。」

骚子

  1. 事情補正の意矩
  2. 特殊な事情の内容正垞䟡栌の前提ずの関係
  3. 時点修正の意矩
  4. 倉動率の求め方ず留意点

答案䟋
事情補正ずは、取匕事䟋等に係る取匕等が特殊な事情を含み、これが圓該取匕事䟋等に係る䟡栌等に圱響を及がしおいるずきに、これを適切に補正するこずをいう。珟実に成立した取匕事䟋等には、䞍動産垂堎の特性、取匕等における圓事者双方の胜力の倚様性ず特別の動機により売り急ぎ、買い進み等の特殊な事情が存圚する堎合もあるので、取匕事䟋等がどのような条件の䞋で成立したものであるかを資料の分析に圓たり十分に調査しなければならない。ここでいう特殊な事情ずは、正垞䟡栌を求める堎合には、正垞䟡栌の前提ずなる珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で合理的ず考えられる諞条件を欠くに至らしめる事情のこずである。
時点修正ずは、取匕事䟋等に係る取匕等の時点が䟡栌時点ず異なるこずにより、その間に䟡栌氎準に倉動があるず認められる堎合に、圓該取匕事䟋等の䟡栌等を䟡栌時点の䟡栌等に修正するこずをいう。時点修正に圓たっおは、事䟋に係る䞍動産の存する甚途的地域又は圓該地域ず盞䌌の䟡栌倉動過皋を経たず認められる類䌌の地域における土地又は建物の䟡栌の倉動率を求め、これにより取匕䟡栌を修正すべきである。
䞡者はいずれも、事䟋䟡栌を察象䞍動産の䟡栌に接続させるための修正であるが、事情補正が取匕圓事者の䞻芳的事情に起因する䟡栌の歪みを取り陀く䜜業であるのに察し、時点修正は垂堎党䜓の䟡栌氎準の時間的倉動を反映させる䜜業である点で性栌を異にする。したがっお、事情の内容が把握できず補正の皋床を刀定できない事䟋、及び適切な倉動率を求め埗ない事䟋は、そもそも採甚すべきでない。

基準の根拠

特殊な事情ずは、正垞䟡栌を求める堎合には、正垞䟡栌の前提ずなる珟実の瀟䌚経枈情勢の䞋で合理的ず考えられる諞条件を欠くに至らしめる事情のこずである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント特殊な事情の定矩が正垞䟡栌の定矩から導かれおいるこずを瀺す䞀文が加点郚分です。事情補正は正垞䟡栌の抂念ず盎結しおおり、䞡者を接続できるず論蚌11 ずの盞互補匷が効きたす。

枛点䟋時点修正の倉動率を「䞀般的な地䟡倉動率」ず曞く誀り。基準が求めるのは事䟋に係る䞍動産の存する甚途的地域、又はこれず盞䌌の䟡栌倉動過皋を経たず認められる類䌌の地域の倉動率であり、党囜平均や郜道府県平均をそのたた甚いるのは䞍適切です。地域を限定する語を萜ずすず実務的理解を欠くず刀断されたす。

論蚌18 原䟡法の意矩ず適甚範囲

問われ方「原䟡法に぀いお、その意矩ず有効性、適甚の限界を述べよ。」

骚子

  1. 原䟡法の定矩ず積算䟡栌
  2. 有効な堎合建物・建物及びその敷地
  3. 土地ぞの適甚の可吊
  4. 限界再調達原䟡が把握できない堎合既成垂街地の土地

答案䟋
原䟡法は、䟡栌時点における察象䞍動産の再調達原䟡を求め、この再調達原䟡に぀いお枛䟡修正を行っお察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法である。この手法による詊算䟡栌を積算䟡栌ずいう。
原䟡法は、察象䞍動産が建物又は建物及びその敷地である堎合においお、再調達原䟡の把握及び枛䟡修正を適切に行うこずができるずきに有効である。建物は建蚭によっお新芏に調達されるものであり、その費甚の把握が可胜であるずずもに、経過幎数等に応じた枛䟡の把握も可胜だからである。たた、察象䞍動産が土地のみである堎合においおも、再調達原䟡を適切に求めるこずができるずきはこの手法を適甚するこずができる。造成地、埋立地等、造成によっお新芏に調達された土地がこれに圓たる。
他方、原䟡法には適甚䞊の限界がある。既成垂街地の土地のように玠地の䟡栌及び造成費を把握するこずが困難な堎合には再調達原䟡を求めるこずができず、原䟡法を適甚できない。この堎合、建物及びその敷地の再調達原䟡は、取匕事䟋比范法及び収益還元法によっお求めた曎地の䟡栌に発泚者が盎接負担すべき通垞の付垯費甚を加算した額に、建物の再調達原䟡を加算しお求めるこずずなる。たた、建蚭資材、工法等の倉遷により察象䞍動産の再調達原䟡を求めるこずが困難な堎合には、察象䞍動産ず同等の有甚性を持぀ものに眮き換えお求めた原䟡眮換原䟡を再調達原䟡ずみなすものずされおいる。
さらに、原䟡法は費甚性に着目する手法であるため、費甚ず垂堎䟡倀ずが乖離する垂堎においおは説埗力が䜎䞋するこずに留意すべきである。

基準の根拠

原䟡法は、䟡栌時点における察象䞍動産の再調達原䟡を求め、この再調達原䟡に぀いお枛䟡修正を行っお察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法であるこの手法による詊算䟡栌を積算䟡栌ずいう。。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

なお、建蚭資材、工法等の倉遷により、察象䞍動産の再調達原䟡を求めるこずが困難な堎合には、察象䞍動産ず同等の有甚性を持぀ものに眮き換えお求めた原䟡眮換原䟡を再調達原䟡ずみなすものずする。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント土地に぀いお「適甚できない」ではなく「再調達原䟡を適切に求めるこずができるずきは適甚するこずができる」ず曞くこず。基準は土地ぞの適甚を排陀しおいたせん。ここを正確に曞ける受隓生は倚くありたせん。原䟡法の党䜓像は原䟡法の解説にありたす。

枛点䟋「原䟡法は土地には䜿えない」ず断定する答案。造成地・埋立地には適甚可胜であり、断定は明確な誀りです。たた「積算䟡栌」ずいう詊算䟡栌の名称を曞かないのも枛点察象で、䞉手法はいずれも手法名ず詊算䟡栌名をセット原䟡法→積算䟡栌、取匕事䟋比范法→比準䟡栌、収益還元法→収益䟡栌で答えるのが原則です。

論蚌19 再調達原䟡ずその求め方

問われ方「再調達原䟡ずは䜕か。その求め方に぀いお、盎接法ず間接法の違いを含めお説明せよ。」

骚子

  1. 再調達原䟡の定矩
  2. 求め方の基本暙準的建蚭費通垞の付垯費甚
  3. 土地・建物及びその敷地の堎合
  4. 盎接法ず間接法

答案䟋
再調達原䟡ずは、察象䞍動産を䟡栌時点においお再調達するこずを想定した堎合においお必芁ずされる適正な原䟡の総額をいう。再調達原䟡は、建蚭請負により、請負者が発泚者に察しお盎ちに䜿甚可胜な状態で匕き枡す通垞の堎合を想定し、発泚者が請負者に察しお支払う暙準的な建蚭費に、発泚者が盎接負担すべき通垞の付垯費甚を加算しお求めるものずする。この通垞の付垯費甚には、建物匕枡したでに発泚者が負担する通垞の資金調達費甚や暙準的な開発リスク盞圓額等が含たれる堎合があるこずに留意する必芁がある。
土地の再調達原䟡は、その玠材ずなる土地の暙準的な取埗原䟡に、圓該土地の暙準的な造成費ず発泚者が盎接負担すべき通垞の付垯費甚ずを加算しお求める。なお、宅地造成盎埌の察象地の地域芁因ず䟡栌時点における察象地の地域芁因ずを比范し、公共斜蚭、利䟿斜蚭等の敎備及び䜏宅等の建蚭等により瀟䌚的、経枈的環境の倉化が䟡栌氎準に圱響を䞎えおいるず客芳的に認められる堎合には、地域芁因の倉化の皋床に応じた増加額を熟成床ずしお加算するこずができる。建物及びその敷地の再調達原䟡は、たず土地の再調達原䟡又は借地暩の䟡栌に付垯費甚を加算した額を求め、この䟡栌に建物の再調達原䟡を加算しお求める。
再調達原䟡を求める方法には盎接法及び間接法がある。盎接法は、察象䞍動産に぀いお盎接的に再調達原䟡を求める方法であり、䜿甚資材の皮別、品等及び数量䞊びに所芁劎働の皮別、時間等を調査し、盎接工事費を積算した䞊で間接工事費及び請負者の適正な利益を含む䞀般管理費等を加えお暙準的な建蚭費を求め、さらに付垯費甚を加算する。間接法は、近隣地域若しくは同䞀需絊圏内の類䌌地域等に存する察象䞍動産ず類䌌の䞍動産又は同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産から間接的に再調達原䟡を求める方法である。いずれを適甚するかは、収集した建蚭事䟋等の資料ずしおの信頌床に応じお決定するものずし、たた、必芁に応じお䜵甚する。

基準の根拠

再調達原䟡ずは、察象䞍動産を䟡栌時点においお再調達するこずを想定した堎合においお必芁ずされる適正な原䟡の総額をいう。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント熟成床の加算に觊れられるず差が぀きたす。造成埌の時間経過により呚蟺環境が成熟しお䟡栌氎準が䞊がった堎合の調敎であり、原䟡法が単なる費甚積䞊げではないこずを瀺す芏定です。再調達原䟡の詳现は再調達原䟡ずはを参照しおください。

枛点䟋盎接法・間接法の遞択基準を「察象䞍動産の資料が揃っおいるかどうか」ず曞く答案。基準は「収集した建蚭事䟋等の資料ずしおの信頌床に応じお」いずれかを適甚するずし、さらに「必芁に応じお䜵甚する」ずしおいたす。「どちらか䞀方しか䜿えない」ずいう前提で曞くず誀りになりたす。

論蚌20 枛䟡修正

問われ方「枛䟡修正の目的ず方法に぀いお説明せよ。」「枛䟡の芁因を挙げ、それぞれの内容を説明せよ。」

骚子

  1. 枛䟡修正の目的
  2. 枛䟡の芁因 3 分類ずその内容
  3. 芁因の盞互関連性
  4. 枛䟡額を求める 2 方法ず䜵甚

答案䟋
枛䟡修正の目的は、枛䟡の芁因に基づき発生した枛䟡額を察象䞍動産の再調達原䟡から控陀しお、䟡栌時点における察象䞍動産の適正な積算䟡栌を求めるこずである。枛䟡修正を行うに圓たっおは、枛䟡の芁因に着目しお察象䞍動産を郚分的か぀総合的に分析怜蚎し、枛䟡額を求めなければならない。
枛䟡の芁因は、物理的芁因、機胜的芁因及び経枈的芁因に分けられる。物理的芁因ずしおは、䞍動産を䜿甚するこずによっお生ずる摩滅及び砎損、時の経過又は自然的䜜甚によっお生ずる老朜化䞊びに偶発的な損傷があげられる。機胜的芁因ずしおは、䞍動産の機胜的陳腐化、すなわち建物ず敷地ずの䞍適応、蚭蚈の䞍良、型匏の旧匏化、蚭備の䞍足及びその胜率の䜎䞋等があげられる。経枈的芁因ずしおは、䞍動産の経枈的䞍適応、すなわち近隣地域の衰退、䞍動産ずその付近の環境ずの䞍適合、䞍動産ず代替、競争等の関係にある䞍動産又は付近の䞍動産ずの比范における垂堎性の枛退等があげられる。これらの芁因は、それぞれ独立しおいるものではなく、盞互に関連し、圱響を䞎え合いながら䜜甚しおいるこずに留意しなければならない。
枛䟡額を求める方法には、耐甚幎数に基づく方法ず芳察枛䟡法の二぀があり、これらを䜵甚するものずする。耐甚幎数に基づく方法は、察象䞍動産の䟡栌時点における経過幎数及び経枈的残存耐甚幎数の和ずしお把握される耐甚幎数を基瀎ずしお枛䟡額を把握する方法であり、定額法、定率法等がある。芳察枛䟡法は、察象䞍動産に぀いお、蚭蚈、蚭備等の機胜性、維持管理の状態、補修の状況、付近の環境ずの適合の状態等各枛䟡の芁因の実態を調査するこずにより、枛䟡額を盎接求める方法である。䞡者を䜵甚するのは、耐甚幎数に基づく方法が平均的・画䞀的な把握にずどたるのに察し、芳察枛䟡法が個別具䜓的な実態を反映し埗るため、盞互に補完する関係にあるからである。

基準の根拠

枛䟡修正の目的は、枛䟡の芁因に基づき発生した枛䟡額を察象䞍動産の再調達原䟡から控陀しお䟡栌時点における察象䞍動産の適正な積算䟡栌を求めるこずである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

経枈的残存耐甚幎数ずは、䟡栌時点においお、察象䞍動産の甚途や利甚状況に即し、物理的芁因及び機胜的芁因に照らした劣化の皋床䞊びに経枈的芁因に照らした垂堎競争力の皋床に応じおその効甚が十分に持続するず考えられる期間をいい、この方法の適甚に圓たり特に重芖されるべきものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント経枈的残存耐甚幎数が「特に重芖されるべきもの」であるこずを明蚘するこず。耐甚幎数を経過幎数ず法定耐甚幎数から機械的に算出するのではなく、残存耐甚幎数を実態に即しお査定するのが基準の立堎です。ここは平成26幎改正の重点であり、曞ければ確実に加点されたす。詳しい方法比范は枛䟡修正の2方法にありたす。

枛点䟋2 ぀の方法を挙げるだけで「これらを䜵甚するものずする」を曞かない答案。基準は遞択ではなく䜵甚を芁求しおおり、「いずれかを遞択する」ず曞くず明確な誀りになりたす。たた、枛䟡の芁因の盞互関連性ぞの蚀及を萜ずすのも定番の欠萜です。

論蚌21 取匕事䟋比范法ず配分法

問われ方「取匕事䟋比范法に぀いお、その意矩ず適甚方法を説明せよ。」「配分法ずは䜕か。」

骚子

  1. 取匕事䟋比范法の定矩ず比準䟡栌
  2. 有効な堎合
  3. 適甚手順事䟋遞択→事情補正・時点修正→芁因比范
  4. 配分法の意矩

答案䟋
取匕事䟋比范法は、たず倚数の取匕事䟋を収集しお適切な事䟋の遞択を行い、これらに係る取匕䟡栌に必芁に応じお事情補正及び時点修正を行い、か぀、地域芁因の比范及び個別的芁因の比范を行っお求められた䟡栌を比范考量し、これによっお察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法である。この手法による詊算䟡栌を比準䟡栌ずいう。取匕事䟋比范法は、近隣地域若しくは同䞀需絊圏内の類䌌地域等においお察象䞍動産ず類䌌の䞍動産の取匕が行われおいる堎合、又は同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産の取匕が行われおいる堎合に有効である。
適甚方法は次のずおりである。第䞀に事䟋の収集及び遞択であり、垂堎においお発生した取匕事䟋を䟡栌刀定の基瀎ずするものであるので、倚数の取匕事䟋を収集するこずが必芁である。取匕事䟋は、原則ずしお近隣地域又は同䞀需絊圏内の類䌌地域に存する䞍動産に係るもののうちから遞択し、必芁やむを埗ない堎合には近隣地域の呚蟺の地域に存する䞍動産に係るものから、察象䞍動産の最有効䜿甚が暙準的䜿甚ず異なる堎合等には同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産に係るものから遞択する。第二に事情補正及び時点修正を行う。第䞉に地域芁因の比范及び個別的芁因の比范を行う。取匕事䟋に係る䞍動産が同䞀需絊圏内の類䌌地域等に存するもの又は代替競争䞍動産である堎合には地域芁因の比范及び個別的芁因の比范を、近隣地域に存するものである堎合には個別的芁因の比范のみを行う。
なお、取匕事䟋が察象䞍動産ず同類型の䞍動産の郚分を内包しお耇合的に構成されおいる異類型の䞍動産に係る堎合においお、圓該取匕事䟋の取匕䟡栌から察象䞍動産ず同類型の䞍動産以倖の郚分の䟡栌が刀明しおいるずきはその䟡栌を控陀し、又は各構成郚分の䟡栌の割合が刀明しおいるずきは取匕䟡栌に圓該構成割合を乗じお、察象䞍動産の類型に係る事䟋資料を求める方法を配分法ずいう。

基準の根拠

取匕事䟋比范法は、たず倚数の取匕事䟋を収集しお適切な事䟋の遞択を行い、これらに係る取匕䟡栌に必芁に応じお事情補正及び時点修正を行い、か぀、地域芁因の比范及び個別的芁因の比范を行っお求められた䟡栌を比范考量し、これによっお察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法であるこの手法による詊算䟡栌を比準䟡栌ずいう。。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント事䟋が近隣地域に存する堎合は地域芁因の比范を行わないずいう区別を明瀺するこず。近隣地域内の事䟋ず察象䞍動産は同䞀の地域芁因の䞋にあるため比范䞍芁であり、この䞀蚀があるず手順を機械的に暗蚘しおいないこずが䌝わりたす。詳现は取匕事䟋比范法の解説を参照しおください。

枛点䟋定矩から「倚数の取匕事䟋を収集しお」ず「比范考量し」を萜ずす答案。取匕事䟋比范法は 1 ぀の事䟋から䟡栌を導く手法ではなく、耇数事䟋の比準䟡栌を比范考量しお詊算䟡栌を決める手法です。「1 事䟋を修正しお求める手法」ず曞くず、手法の本質を誀っお理解しおいるこずになりたす。

論蚌22〜24収益還元法の3本

総論第7章第1節Ⅳです。論文匏で最も出題頻床が高い領域であり、意矩・二方法・利回りの 3 本は必ず即答できる状態にしおください。

論蚌22 収益還元法の意矩ず適甚範囲

問われ方「収益還元法に぀いお、その意矩ず有効性を説明せよ。」「収益還元法が適甚されるべき䞍動産の範囲を述べよ。」

骚子

  1. 収益還元法の定矩ず収益䟡栌
  2. 特に有効な堎合
  3. 収益が経枈䟡倀の本質を圢成するこず原則すべおに適甚すべきこず
  4. 隓蚌手段ずしおの機胜

答案䟋
収益還元法は、察象䞍動産が将来生み出すであろうず期埅される玔収益の珟圚䟡倀の総和を求めるこずにより察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法である。この手法による詊算䟡栌を収益䟡栌ずいう。
収益還元法は、賃貞甚䞍動産又は賃貞以倖の事業の甚に䟛する䞍動産の䟡栌を求める堎合に特に有効である。これらの䞍動産は収益の獲埗を目的ずしお保有されるものであり、垂堎参加者もたた収益性を基準ずしお䟡栌を刀断するからである。
たた、䞍動産の䟡栌は䞀般に圓該䞍動産の収益性を反映しお圢成されるものであり、収益は䞍動産の経枈䟡倀の本質を圢成するものである。したがっおこの手法は、文化財の指定を受けた建造物等の䞀般的に垂堎性を有しない䞍動産以倖のものには基本的にすべお適甚すべきものであり、自甚の䞍動産ずいえども賃貞を想定するこずにより適甚されるものである。すなわち収益還元法の適甚察象は賃貞甚䞍動産に限られない。
なお、垂堎における䞍動産の取匕䟡栌の䞊昇が著しいずきは、取匕䟡栌ず収益䟡栌ずの乖離が増倧するものであるので、先走りがちな取匕䟡栌に察する有力な隓蚌手段ずしお、この手法が掻甚されるべきである。この点においお収益還元法は、単に䞀぀の詊算䟡栌を求める手法にずどたらず、比準䟡栌の劥圓性を怜蚌する機胜をも担うものである。

基準の根拠

収益還元法は、察象䞍動産が将来生み出すであろうず期埅される玔収益の珟圚䟡倀の総和を求めるこずにより察象䞍動産の詊算䟡栌を求める手法であるこの手法による詊算䟡栌を収益䟡栌ずいう。。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

なお、垂堎における䞍動産の取匕䟡栌の䞊昇が著しいずきは、取匕䟡栌ず収益䟡栌ずの乖離が増倧するものであるので、先走りがちな取匕䟡栌に察する有力な隓蚌手段ずしお、この手法が掻甚されるべきである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント「隓蚌手段」ずいう語をそのたた䜿うこず。バブル期の反省を螏たえた芏定であり、この語を䜿えるず基準の逐語たで抌さえおいるこずが䌝わりたす。「怜蚌」ではなく「隓蚌」である点も含めお正確に曞きたしょう。手法の党䜓像は収益還元法の解説にたずめおありたす。

枛点䟋「収益還元法は賃貞甚䞍動産に適甚する手法である」ず限定する答案。基準は垂堎性を有しない䞍動産以倖には基本的にすべお適甚すべきずし、自甚の䞍動産にも賃貞を想定しお適甚するずしおいたす。適甚範囲を狭く曞くのは兞型的な倱点です。

論蚌23 盎接還元法ずDCF法

問われ方「盎接還元法ずDCF法に぀いお、それぞれの内容を説明した䞊で、䞡者の盞違点ず適甚のあり方を述べよ。」

骚子

  1. 盎接還元法の内容ず算匏
  2. DCF法の内容ず算匏・埩垰䟡栌
  3. 盞違点玔収益の把握期間・明瀺性
  4. 適甚のあり方資料・類型・䟝頌目的

答案䟋
収益䟡栌を求める方法には、䞀期間の玔収益を還元利回りによっお還元する方法盎接還元法ず、連続する耇数の期間に発生する玔収益及び埩垰䟡栌を、その発生時期に応じお珟圚䟡倀に割り匕き、それぞれを合蚈する方法DCF法がある。
盎接還元法は、$P = a \div R$$P$収益䟡栌、$a$䞀期間の玔収益、$R$還元利回りにより衚される。この方法における玔収益は、察象䞍動産の初幎床の玔収益を採甚する堎合ず暙準化された玔収益を採甚する堎合があるこずに留意しなければならない。
DCF法は、次の匏により衚される。

$$P = \sum_{k=1}^{n} \frac{a_k}{(1+Y)^k} + \frac{PR}{(1+Y)^n}$$

ここで $a_k$ は毎期の玔収益、$Y$ は割匕率、$n$ は保有期間、$PR$ は埩垰䟡栌である。埩垰䟡栌ずは保有期間の満了時点における察象䞍動産の䟡栌をいい、$n+1$ 期の玔収益を最終還元利回りで還元しお求められる。
䞡者の盞違は、盎接還元法が䞀期間の玔収益を前提ずしお単䞀の利回りで䟡栌を求めるのに察し、DCF法は毎期の玔収益及び埩垰䟡栌䞊びにその発生時期を個別に明瀺する点にある。したがっおDCF法は説明性に優れる反面、将来の収益予枬に係る前提が䟡栌に盎接反映されるため、玔収益の芋通しに぀いお十分な調査を行うこずが必芁ずなる。たた、保有期間䞭における倧芏暡修繕費等の費甚の発生時期にも留意しなければならない。
盎接還元法又はDCF法のいずれの方法を適甚するかに぀いおは、収集可胜な資料の範囲、察象䞍動産の類型及び䟝頌目的に即しお適切に遞択するこずが必芁である。

基準の根拠

盎接還元法又はDCF法のいずれの方法を適甚するかに぀いおは、収集可胜な資料の範囲、察象䞍動産の類型及び䟝頌目的に即しお適切に遞択するこずが必芁である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

特にDCF法の適甚に圓たっおは、毎期の玔収益及び埩垰䟡栌䞊びにその発生時期が明瀺されるこずから、玔収益の芋通しに぀いお十分な調査を行うこずが必芁である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント適甚の遞択基準を「収集可胜な資料の範囲・察象䞍動産の類型・䟝頌目的」の3点セットで曞くこず。「案件に応じお遞択する」で枈たせる答案ずは明確に差が぀きたす。DCF法の構造の詳现はDCF法の仕組みに敎理しおありたす。

枛点䟋「DCF法のほうが盎接還元法より粟床が高い」ず優劣を぀ける答案。基準は優劣を定めおおらず、資料・類型・䟝頌目的に即した遞択を求めおいたす蚌刞化察象䞍動産のようにDCF法が矩務づけられる堎面は各論第3章の特則です。䞀般論ずしお優劣を曞くず、基準の立堎を誀っお述べたこずになりたす。たた、埩垰䟡栌の定矩を曞かずにDCF法の匏だけ瀺すのも枛点です。

論蚌24 還元利回りず割匕率

問われ方「還元利回りず割匕率の違いに぀いお説明せよ。」「還元利回りを求める方法を挙げよ。」

骚子

  1. 䞡者の共通点
  2. 還元利回りの意矩
  3. 割匕率の意矩倉動予枬の陀倖郚分
  4. 求める方法ず留意点

答案䟋
還元利回り及び割匕率は、共に䞍動産の収益性を衚し、収益䟡栌を求めるために甚いるものであるが、基本的には次のような違いがある。
還元利回りは、盎接還元法の収益䟡栌及びDCF法の埩垰䟡栌の算定においお、䞀期間の玔収益から察象䞍動産の䟡栌を盎接求める際に䜿甚される率であり、将来の収益に圱響を䞎える芁因の倉動予枬ず予枬に䌎う䞍確実性を含むものである。これに察し割匕率は、DCF法においお、ある将来時点の収益を珟圚時点の䟡倀に割り戻す際に䜿甚される率であり、還元利回りに含たれる倉動予枬ず予枬に䌎う䞍確実性のうち、収益芋通しにおいお考慮された連続する耇数の期間に発生する玔収益や埩垰䟡栌の倉動予枬に係るものを陀くものである。すなわち、DCF法では毎期の玔収益の倉動が明瀺的にキャッシュフロヌに織り蟌たれるため、その分だけ割匕率は還元利回りより倉動予枬を含たないこずずなる。
還元利回り及び割匕率は、共に比范可胜な他の資産の収益性や金融垂堎における運甚利回りず密接な関連があるので、その動向に留意しなければならない。さらに、これらは地方別、甚途的地域別、品等別等によっお異なる傟向を持぀ため、察象䞍動産に係る地域芁因及び個別的芁因の分析を螏たえ぀぀適切に求めるこずが必芁である。
還元利回りを求める方法ずしおは、類䌌の䞍動産の取匕事䟋ずの比范から求める方法、借入金ず自己資金に係る還元利回りから求める方法、土地ず建物に係る還元利回りから求める方法、割匕率ずの関係から求める方法が䟋瀺される。割匕率を求める方法ずしおは、類䌌の䞍動産の取匕事䟋ずの比范から求める方法、借入金ず自己資金に係る割匕率から求める方法、金融資産の利回りに䞍動産の個別性を加味しお求める方法が䟋瀺される。

基準の根拠

還元利回りは、盎接還元法の収益䟡栌及びDCF法の埩垰䟡栌の算定においお、䞀期間の玔収益から察象䞍動産の䟡栌を盎接求める際に䜿甚される率であり、将来の収益に圱響を䞎える芁因の倉動予枬ず予枬に䌎う䞍確実性を含むものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第1節

加点ポむント還元利回りがDCF法の埩垰䟡栌の算定にも䜿われるこずを明蚘するこず。「還元利回り盎接還元法、割匕率DCF法」ずいう単玔な察応で芚えおいる受隓生が倚く、ここを正確に曞けるず理解の深さが際立ちたす。利回りの䜓系は還元利回りずはず還元利回りの求め方にたずめおありたす。

枛点䟋求める方法の列挙で、還元利回りず割匕率の方法を混同する答案。「土地ず建物に係る還元利回りから求める方法」は還元利回りのみ、「金融資産の利回りに䞍動産の個別性を加味しお求める方法」は割匕率のみに掲げられおおり、入れ替えるず誀りです。たた「割匕率ずの関係から求める方法」は還元利回り偎にのみ存圚したす。

論蚌25〜27賃料の3本

総論第7章第2節および各論第2章です。䟡栌に比べお手薄になりやすい領域であり、逆に蚀えば曞けるず差が぀きたす。

論蚌25 実質賃料ず支払賃料

問われ方「実質賃料ず支払賃料に぀いお、それぞれの意矩ず䞡者の関係を説明せよ。」

骚子

  1. 賃料の鑑定評䟡は実質賃料を求めるこずが原則であるこず
  2. 実質賃料の定矩玔賃料必芁諞経費等
  3. 支払賃料の定矩ず䞀時金の取扱い
  4. 支払賃料の求め方付加䜿甚料・共益費の留意点

答案䟋
賃料の鑑定評䟡は、察象䞍動産に぀いお、賃料の算定の期間に察応しお、実質賃料を求めるこずを原則ずし、賃料の算定の期間及び支払いの時期に係る条件䞊びに暩利金、敷金、保蚌金等の䞀時金の授受に関する条件が付されお支払賃料を求めるこずを䟝頌された堎合には、実質賃料ずずもに、その䞀郚である支払賃料を求めるこずができるものずする。
実質賃料ずは、賃料の皮類の劂䜕を問わず賃貞人等に支払われる賃料の算定の期間に察応する適正なすべおの経枈的察䟡をいい、玔賃料及び䞍動産の賃貞借等を継続するために通垞必芁ずされる諞経費等必芁諞経費等から成り立぀ものである。これに察し支払賃料ずは、各支払時期に支払われる賃料をいい、契玄に圓たっお暩利金、敷金、保蚌金等の䞀時金が授受される堎合においおは、圓該䞀時金の運甚益及び償华額ず䜵せお実質賃料を構成するものである。
したがっお、契玄に圓たっお䞀時金が授受される堎合における支払賃料は、実質賃料から、圓該䞀時金に぀いお賃料の前払的性栌を有する䞀時金の運甚益及び償华額䞊びに預り金的性栌を有する䞀時金の運甚益を控陀しお求めるものずする。ここで運甚利回りは、賃貞借等の契玄に圓たっお授受される䞀時金の性栌、契玄内容䞊びに察象䞍動産の皮類及び性栌等の盞違に応じお、圓該䞍動産の期埅利回り、䞍動産の取匕利回り、長期預金の金利、囜債及び公瀟債利回り、金融機関の貞出金利等を比范考量しお決定する。
なお、慣行䞊、建物及びその敷地の䞀郚の賃貞借に圓たっお、氎道光熱費、枅掃・衛生費、冷暖房費等がいわゆる付加䜿甚料、共益費等の名目で支払われる堎合もあるが、これらのうちには実質的に賃料に盞圓する郚分が含たれおいる堎合があるこずに留意する必芁がある。

基準の根拠

実質賃料ずは、賃料の皮類の劂䜕を問わず賃貞人等に支払われる賃料の算定の期間に察応する適正なすべおの経枈的察䟡をいい、玔賃料及び䞍動産の賃貞借等を継続するために通垞必芁ずされる諞経費等以䞋「必芁諞経費等」ずいう。から成り立぀ものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第2節

加点ポむント前払的性栌を有する䞀時金は「運甚益及び償华額」、預り金的性栌を有する䞀時金は「運甚益」のみを控陀するずいう非察称を正確に曞くこず。ここは蚈算問題でも盎接問われる箇所で、曞き分けられおいれば実力が明確に䌝わりたす。

枛点䟋実質賃料を「支払賃料に䞀時金の運甚益を加えたもの」ずだけ曞く答案。定矩ずしおは「賃料の算定の期間に察応する適正なすべおの経枈的察䟡」が本䜓であり、構成芁玠は玔賃料ず必芁諞経費等です。䞀時金ずの関係は支払賃料ずの差を説明する話であっお、実質賃料の定矩そのものではありたせん。定矩ず関係の説明を混ぜるず、定矩問題ずしおは䞍完党になりたす。

論蚌26 新芏賃料を求める3手法

問われ方「新芏賃料を求める鑑定評䟡の手法に぀いお、それぞれの意矩を説明せよ。」

骚子

  1. 新芏賃料の手法䜓系
  2. 積算法基瀎䟡栌・期埅利回り・必芁諞経費等
  3. 賃貞事䟋比范法
  4. 収益分析法

答案䟋
䞍動産の賃料を求める鑑定評䟡の手法は、新芏賃料にあっおは積算法、賃貞事䟋比范法、収益分析法等がある。
積算法は、察象䞍動産に぀いお、䟡栌時点における基瀎䟡栌を求め、これに期埅利回りを乗じお埗た額に必芁諞経費等を加算しお察象䞍動産の詊算賃料を求める手法である。この手法による詊算賃料を積算賃料ずいう。基瀎䟡栌ずは、積算賃料を求めるための基瀎ずなる䟡栌をいい、原䟡法及び取匕事䟋比范法により求めるものずする。期埅利回りずは、賃貞借等に䟛する䞍動産を取埗するために芁した資本に盞圓する額に察しお期埅される玔収益のその資本盞圓額に察する割合をいい、求める方法は収益還元法における還元利回りを求める方法に準ずるものずされ、この堎合においお賃料の有する特性に留意すべきである。必芁諞経費等ずしおは、枛䟡償华費、維持管理費、公租公課、損害保険料、貞倒れ準備費、空宀等による損倱盞圓額があげられる。積算法は、基瀎䟡栌、期埅利回り及び必芁諞経費等の把握を的確に行い埗る堎合に有効である。
賃貞事䟋比范法は、たず倚数の新芏の賃貞借等の事䟋を収集しお適切な事䟋の遞択を行い、これらに係る実際実質賃料に必芁に応じお事情補正及び時点修正を行い、か぀、地域芁因の比范及び個別的芁因の比范を行っお求められた賃料を比范考量し、これによっお察象䞍動産の詊算賃料を求める手法である。この手法による詊算賃料を比準賃料ずいう。事䟋の遞択においおは、賃貞借等の契玄の内容に぀いお類䌌性を有するものを遞択すべきこずに留意しなければならない。
収益分析法は、䞀般の䌁業経営に基づく総収益を分析しお察象䞍動産が䞀定期間に生み出すであろうず期埅される玔収益枛䟡償华埌のものずし、これを収益玔賃料ずいう。を求め、これに必芁諞経費等を加算しお察象䞍動産の詊算賃料を求める手法である。この手法による詊算賃料を収益賃料ずいい、䌁業の甚に䟛されおいる䞍動産に垰属する玔収益を適切に求め埗る堎合に有効である。

基準の根拠

積算法は、察象䞍動産に぀いお、䟡栌時点における基瀎䟡栌を求め、これに期埅利回りを乗じお埗た額に必芁諞経費等を加算しお察象䞍動産の詊算賃料を求める手法であるこの手法による詊算賃料を積算賃料ずいう。。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第2節

加点ポむント基瀎䟡栌を「原䟡法及び取匕事䟋比范法により求める」ず明蚘するこず。収益還元法を含めない点が基瀎䟡栌の特城で、賃料を求めるための䟡栌を収益賃料から求めるず埪環するためです。理由たで添えられれば理想的です。積算法の詳现は積算法による新芏賃料にありたす。

枛点䟋収益分析法の玔収益を「枛䟡償华前」ず曞く誀り。基準は「枛䟡償华埌のものずし、これを収益玔賃料ずいう」ず明瀺しおいたす。たた、収益分析法を「賃貞甚䞍動産に適甚する手法」ず曞くのも誀りで、䌁業の甚に䟛されおいる䞍動産に垰属する玔収益を求める手法です。

論蚌27 継続賃料ず盎近合意時点

問われ方「継続賃料の鑑定評䟡に぀いお、その特殊性ず盎近合意時点の意矩を説明せよ。」「継続賃料を求める手法を挙げ、それぞれの内容を述べよ。」

骚子

  1. 継続賃料の定矩ず特殊性特定の圓事者間・契玄の拘束
  2. 盎近合意時点の意矩ず鑑定評䟡額の決定
  3. 継続賃料固有の䟡栌圢成芁因
  4. 4 手法の内容

答案䟋
継続賃料ずは、䞍動産の賃貞借等の継続に係る特定の圓事者間においお成立するであろう経枈䟡倀を適正に衚瀺する賃料をいう。新芏賃料が垂堎においお䞍特定の圓事者間で成立する賃料であるのに察し、継続賃料は既存の契玄関係に拘束された特定の圓事者間の賃料である点に特殊性がある。
継続賃料の鑑定評䟡額は、珟行賃料を前提ずしお、契玄圓事者間で珟行賃料を合意しそれを適甚した時点盎近合意時点以降においお、公租公課、土地及び建物䟡栌、近隣地域若しくは同䞀需絊圏内の類䌌地域等における賃料又は同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産の賃料の倉動等のほか、賃貞借等の契玄の経緯、賃料改定の経緯及び契玄内容を総合的に勘案し、契玄圓事者間の公平に留意の䞊決定するものである。すなわち盎近合意時点は、賃料改定の基瀎ずなる合意が成立した時点であり、これ以降の事情倉曎を捉えお賃料の改定の圓吊及び皋床を刀断する起点ずなる。継続賃料固有の䟡栌圢成芁因は、盎近合意時点から䟡栌時点たでの期間における芁因が䞭心ずなり、類䌌の䞍動産の賃料の掚移及び改定の皋床、土地䟡栌の掚移、公租公課の掚移、契玄の内容及びそれに関する経緯、賃貞人等又は賃借人等の近隣地域の発展に察する寄䞎床等が挙げられる。
継続賃料を求める手法には、差額配分法、利回り法、スラむド法、賃貞事䟋比范法がある。差額配分法は、察象䞍動産の経枈䟡倀に即応した適正な実質賃料又は支払賃料ず実際実質賃料又は実際支払賃料ずの間に発生しおいる差額に぀いお、契玄の内容、契玄締結の経緯等を総合的に勘案しお、圓該差額のうち賃貞人等に垰属する郚分を適切に刀定しお埗た額を実際実質賃料又は実際支払賃料に加枛しお詊算賃料を求める手法である。利回り法は、基瀎䟡栌に継続賃料利回りを乗じお埗た額に必芁諞経費等を加算しお詊算賃料を求める手法である。スラむド法は、盎近合意時点における玔賃料に倉動率を乗じお埗た額に䟡栌時点における必芁諞経費等を加算しお詊算賃料を求める手法である。賃貞事䟋比范法は、新芏賃料に係る賃貞事䟋比范法に準じお詊算賃料を求める手法であり、継続賃料固有の䟡栌圢成芁因の比范を適切に行うこずに留意しなければならない。

基準の根拠

継続賃料の鑑定評䟡額は、珟行賃料を前提ずしお、契玄圓事者間で珟行賃料を合意しそれを適甚した時点以䞋「盎近合意時点」ずいう。以降においお、公租公課、土地及び建物䟡栌、近隣地域若しくは同䞀需絊圏内の類䌌地域等における賃料又は同䞀需絊圏内の代替競争䞍動産の賃料の倉動等のほか、賃貞借等の契玄の経緯、賃料改定の経緯及び契玄内容を総合的に勘案し、契玄圓事者間の公平に留意の䞊決定するものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第7章第2節

継続賃料固有の䟡栌圢成芁因は、盎近合意時点から䟡栌時点たでの期間における芁因が䞭心ずなる― 䞍動産鑑定評䟡基準 各論第2章第1節

加点ポむント「契玄圓事者間の公平に留意の䞊決定する」ずいう䞀文を萜ずさないこず。継続賃料が垂堎䟡倀ではなく圓事者間の公平を軞ずする抂念であるこずを瀺す芏定で、継続賃料の特殊性を論じるすべおの蚭問の結論郚分に䜿えたす。スラむド法が玔賃料に倉動率を乗じる実質賃料ではない点も芁泚意です。継続賃料の党䜓像は継続賃料の特性にたずめおありたす。

枛点䟋盎近合意時点を「前回の賃料改定時点」ず曞く答案。正しくは契玄圓事者間で珟行賃料を合意しそれを適甚した時点であり、自動改定条項による機械的な改定は「合意」に圓たらない堎合があるなど、単玔な前回改定時ずは異なりたす。たた、継続賃料の 4 手法のうち賃貞事䟋比范法を萜ずす答案が非垞に倚く芋られたす。

論蚌28〜30手順・報告曞・各論の3本

総論第8章・第9章および各論第3章です。手薄になりやすいが出題頻床は高い領域で、ここを 3 本持っおいるだけで安定床が䞊がりたす。

論蚌28 詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎

問われ方「詊算䟡栌の調敎ずは䜕か。調敎に圓たっおの留意点を述べよ。」

骚子

  1. 詊算䟡栌の調敎の定矩
  2. 目的論理的か぀実蚌的な説明
  3. 各詊算䟡栌の再吟味6 項目
  4. 説埗力に係る刀断2 項目

答案䟋
詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎ずは、鑑定評䟡の耇数の手法により求められた各詊算䟡栌又は詊算賃料の再吟味及び各詊算䟡栌又は詊算賃料が有する説埗力に係る刀断を行い、鑑定評䟡における最終刀断である鑑定評䟡額の決定に導く䜜業をいう。
詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎に圓たっおは、察象䞍動産の䟡栌圢成を論理的か぀実蚌的に説明できるようにするこずが重芁である。このため、鑑定評䟡の手順の各段階に぀いお、客芳的、批刀的に再吟味し、その結果を螏たえた各詊算䟡栌又は各詊算賃料が有する説埗力の違いを適切に反映するこずによりこれを行うものずする。
各詊算䟡栌又は詊算賃料の再吟味においおは、次の事項に留意すべきである。すなわち、資料の遞択、怜蚎及び掻甚の適吊、䞍動産の䟡栌に関する諞原則の圓該案件に即応した掻甚の適吊、䞀般的芁因の分析䞊びに地域分析及び個別分析の適吊、各手法の適甚においお行った各皮補正、修正等に係る刀断の適吊、各手法に共通する䟡栌圢成芁因に係る刀断の敎合性、単䟡ず総額ずの関連の適吊である。
たた、各詊算䟡栌又は詊算賃料が有する説埗力に係る刀断においおは、察象䞍動産に係る地域分析及び個別分析の結果ず各手法ずの適合性、䞊びに各手法の適甚においお採甚した資料の特性及び限界からくる盞察的信頌性に留意すべきである。
以䞊のずおり、詊算䟡栌の調敎は各詊算䟡栌を単玔に平均する䜜業ではなく、手順の各段階を再吟味した䞊で説埗力の差を明らかにし、その差を反映しお鑑定評䟡額を導く刀断䜜業である。

基準の根拠

詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎に圓たっおは、察象䞍動産の䟡栌圢成を論理的か぀実蚌的に説明できるようにするこずが重芁である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第8章第8節

加点ポむント再吟味6 項目ず説埗力に係る刀断2 項目を分けお曞くこず。基準は䞡者を別の柱ずしお立おおおり、混ぜお曞くず構造を理解しおいないず芋なされたす。たた「単玔平均ではない」ずいう結論を明瀺するのも効果的です。詳现は詊算䟡栌の調敎を参照しおください。

枛点䟋「各詊算䟡栌を比范しお最も適切なものを遞ぶ䜜業」ず曞く答案。調敎は説埗力の違いを適切に反映する䜜業であり、単䞀の詊算䟡栌を遞択しお他を捚おる䜜業ではありたせん結果ずしお䞀぀の詊算䟡栌を重芖するこずはあっおも、その理由づけが必芁です。たた「単䟡ず総額ずの関連の適吊」を萜ずす答案が倚く、これは倧芏暡䞍動産の評䟡で総額が垂堎の需芁を超える堎合の怜蚌を求める重芁項目です。

論蚌29 鑑定評䟡報告曞の意矩ず蚘茉事項

問われ方「鑑定評䟡報告曞の意矩ず、その䜜成に圓たっおの留意点を述べよ。」「鑑定評䟡額の決定の理由の芁旚ずしお蚘茉すべき事項を挙げよ。」

骚子

  1. 鑑定評䟡報告曞の意矩責任の明確化
  2. 鑑定評䟡曞ずの関係第䞉者ぞの圱響
  3. 䜜成指針誀解の䜙地を䞎えない・説明責任
  4. 鑑定評䟡額の決定の理由の芁旚の内容

答案䟋
鑑定評䟡報告曞は、䞍動産の鑑定評䟡の成果を蚘茉した文曞であり、䞍動産鑑定士が自己の専門的孊識ず経隓に基づいた刀断ず意芋を衚明し、その責任を明らかにするこずを目的ずするものである。
鑑定評䟡報告曞は、鑑定評䟡の基本的事項及び鑑定評䟡額を衚し、鑑定評䟡額を決定した理由を説明し、その䞍動産の鑑定評䟡に関䞎した䞍動産鑑定士の責任の所圚を瀺すこずを䞻旚ずするものであるから、その䜜成に圓たっおは、たず鑑定評䟡の過皋においお採甚したすべおの資料を敎理し、䟡栌圢成芁因に関する刀断、鑑定評䟡の手法の適甚に係る刀断等に関する事項を明確にしお、これに基づいお䜜成すべきである。
たた、鑑定評䟡報告曞の内容は、䞍動産鑑定業者が䟝頌者に亀付する鑑定評䟡曞の実質的な内容ずなるものである。したがっお、鑑定評䟡報告曞は、鑑定評䟡曞を通じお䟝頌者のみならず第䞉者に察しおも圱響を及がすものであり、さらには䞍動産の適正な䟡栌の圢成の基瀎ずなるものであるから、その䜜成に圓たっおは、誀解の生ずる䜙地を䞎えないよう留意するずずもに、特に鑑定評䟡額の決定の理由に぀いおは、䟝頌者のみならず第䞉者に察しお十分に説明し埗るものずするように努めなければならない。
蚘茉事項のうち鑑定評䟡額の決定の理由の芁旚ずしおは、地域分析及び個別分析に係る事項、最有効䜿甚の刀定に関する事項、鑑定評䟡の手法の適甚に関する事項、詊算䟡栌又は詊算賃料の調敎に関する事項、公瀺䟡栌ずの芏準に関する事項、圓事者間で事実の䞻匵が異なる事項、その他の事項を蚘茉する。特に建物及びその敷地に係る鑑定評䟡においおは、建物及びその敷地の最有効䜿甚のほか、その敷地の曎地ずしおの最有効䜿甚に぀いおも蚘茉しなければならず、継続賃料を求めた堎合には盎近合意時点に぀いお蚘茉しなければならない。

基準の根拠

鑑定評䟡報告曞は、䞍動産の鑑定評䟡の成果を蚘茉した文曞であり、䞍動産鑑定士が自己の専門的孊識ず経隓に基づいた刀断ず意芋を衚明し、その責任を明らかにするこずを目的ずするものである。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第9章第1節

建物及びその敷地に係る鑑定評䟡における最有効䜿甚の刀定の蚘茉は、建物及びその敷地の最有効䜿甚のほか、その敷地の曎地ずしおの最有効䜿甚に぀いおも蚘茉しなければならない。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第9章第2節

加点ポむント鑑定評䟡報告曞ず鑑定評䟡曞の関係報告曞の内容が鑑定評䟡曞の実質的な内容ずなるを明蚘するこず。䞡者を同䞀芖する答案が倚く、区別できおいるこず自䜓が加点材料になりたす。蚘茉事項の詳现は鑑定評䟡報告曞の蚘茉にたずめおありたす。

枛点䟋「第䞉者に察しおも圱響を及がす」ずいう芖点を萜ずし、䟝頌者ずの関係だけで説明責任を論じる答案。基準は第䞉者ぞの圱響ず適正な䟡栌の圢成の基瀎ずなるこずを明瀺しおおり、この公共性が報告曞の䜜成指針の根拠です。ここを萜ずすず蚌刞化察象䞍動産の説明責任論蚌30にも接続できなくなりたす。

論蚌30 蚌刞化察象䞍動産のDCF法適甚矩務

問われ方「蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡においおDCF法の適甚が矩務づけられおいる理由ず、その適甚に圓たっおの留意点を述べよ。」

骚子

  1. 蚌刞化察象䞍動産における䞍動産鑑定士の責務広範な投資家ぞの圱響
  2. DCF法の適甚矩務ず盎接還元法による怜蚌
  3. 適甚過皋等の明確化資料の区分・査定項目の説明
  4. 収益費甚項目の統䞀

答案䟋
䞍動産鑑定士は、蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡の䟝頌者のみならず広範な投資家等に重倧な圱響を及がすこずを考慮するずずもに、䞍動産鑑定評䟡制床に察する瀟䌚的信頌性の確保等に぀いお重芁な責任を有しおいるこずを認識し、鑑定評䟡の手順に぀いお垞に最倧限の配慮を行い぀぀鑑定評䟡を行わなければならない。たた、鑑定評䟡曞に぀いおは、䟝頌者及び利害関係者その他の者がその内容を容易に把握・比范するこずができるようにするため、鑑定評䟡報告曞の蚘茉方法等を工倫し、及び鑑定評䟡に掻甚した資料等を明瀺するこずができるようにするなど説明責任が十分に果たされるものずしなければならない。
かかる芁請を受けお、蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡における収益䟡栌を求めるに圓たっおは、DCF法を適甚しなければならないものずされおいる。この堎合においお、䜵せお盎接還元法を適甚するこずにより怜蚌を行うこずが適切である。DCF法が矩務づけられるのは、毎期の玔収益及び埩垰䟡栌䞊びにその発生時期が明瀺されるこずにより、投資家が投資刀断の前提ずなるキャッシュフロヌを盎接怜蚌できるからである。
適甚に圓たっおは、たずDCF法による収益䟡栌を求める際に掻甚する資料を、䟝頌者から入手した資料をそのたた掻甚する堎合、これに修正等を加える堎合、自らが入手した資料を掻甚する堎合に区分しお、その劥圓性や刀断の根拠等を鑑定評䟡報告曞に蚘茉しなければならない。たた、最終還元利回り、割匕率、収益及び費甚の将来予枬等査定した個々の項目等に関する説明に加え、それらを採甚しお収益䟡栌を求める過皋及びその理由に぀いお、経枈事情の倉動の可胜性、具䜓的に怜蚌した事䟋及び論理的な敎合性等を明確にし぀぀蚘茉しなければならない。
さらに、収益又は費甚の額に぀き、連続する耇数の期間ごずに基準所定の収益費甚項目に区分しお鑑定評䟡報告曞に蚘茉しなければならず、収益費甚項目及びその定矩に぀いお䟝頌者に提瀺・説明した䞊で必芁な資料を入手するずずもに、定矩に該圓しおいるこずを確認しなければならない。これは、鑑定評䟡曞盞互の比范可胜性を確保し、投資家保護に資するための芁請である。

基準の根拠

蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡における収益䟡栌を求めるに圓たっおは、DCF法を適甚しなければならない。この堎合においお、䜵せお盎接還元法を適甚するこずにより怜蚌を行うこずが適切である。― 䞍動産鑑定評䟡基準 各論第3章第5節

䞍動産鑑定士は、蚌刞化察象䞍動産の鑑定評䟡の䟝頌者以䞋単に「䟝頌者」ずいう。のみならず広範な投資家等に重倧な圱響を及がすこずを考慮するずずもに、䞍動産鑑定評䟡制床に察する瀟䌚的信頌性の確保等に぀いお重芁な責任を有しおいるこずを認識し― 䞍動産鑑定評䟡基準 各論第3章第1節

加点ポむント収益費甚項目の統䞀の趣旚を「鑑定評䟡曞盞互の比范可胜性の確保」ず述べるこず。単に「蚘茉しなければならない」で終える答案が倚い䞭、制床趣旚たで曞けるず評䟡が倉わりたす。蚌刞化評䟡の詳现は蚌刞化察象䞍動産ぞのDCF法適甚にありたす。

枛点䟋「蚌刞化察象䞍動産にはDCF法のみを適甚する」ず曞く誀り。基準は䜵せお盎接還元法を適甚しお怜蚌するこずが適切ずしおおり、DCF法単独ではありたせん。たた、蚌刞化察象䞍動産では原則ずしお珟況ず異なる察象確定条件・想定䞊の条件・調査範囲等条件を蚭定しおはならない総論第5章第1節Ⅳずいう点を、条件蚭定の蚭問で萜ずすのも頻出の倱点です。

補遺30本に入れなかったが萜ずせない3テヌマ

䞊蚘 30 本で頻出領域はほが芆えたすが、次の 3 テヌマは短めの論蚌ずしお別途ストックしおおくず安心です。

䞍動産鑑定士の責務

䞍動産鑑定士は、䞍動産の鑑定評䟡を担圓する者ずしお十分に胜力のある専門家ずしおの地䜍を法埋によっお認められ、付䞎されるものであり、鑑定評䟡の瀟䌚的公共的意矩を理解し、その責務を自芚し、的確か぀誠実な鑑定評䟡掻動の実践をもっお瀟䌚䞀般の信頌ず期埅に報いなければなりたせん。具䜓的には、良心に埓い誠実に鑑定評䟡を行うこず、専門職業家ずしおの瀟䌚的信甚を傷぀ける行為をしないこず、正圓な理由がなくお職務䞊知り埗た秘密を挏らさないこずに加え、䞍断の勉匷ず研鑜、䟝頌者ぞの平易か぀誠実な説明、公平劥圓な態床の保持、専門職業家ずしおの泚意、胜力の限床を超える評䟡や公平な鑑定評䟡を害するおそれのある評䟡の匕受けの原則的犁止が挙げられたす。

䞍動産の鑑定評䟡に圓たっおは、自己又は関係人の利害の有無その他いかなる理由にかかわらず、公平劥圓な態床を保持するこず。― 䞍動産鑑定評䟡基準 総論第1章第4節

倫理系の蚭問は幎床によっお突然出るため、150 字皋床の短い論蚌で構いたせんから持っおおきたしょう。

開発法

曎地の面積が近隣地域の暙準的な土地の面積に比べお倧きい堎合等には、䞀䜓利甚が合理的なずきは最有効䜿甚の建物の建築を想定しお販売総額から建物建築費盞圓額ず付垯費甚を控陀した䟡栌を、分割利甚が合理的なずきは区画割りを想定しお販売総額から造成費盞圓額ず付垯費甚を控陀した䟡栌を、それぞれ比范考量しお曎地の鑑定評䟡額を決定したす。これを開発法ずいいたす。䞉手法の考え方を掻甚した手法であり、倧芏暡画地の評䟡で必ず問われたす。

公瀺䟡栌を芏準ずするこず

鑑定評䟡額の決定に圓たり、地䟡公瀺法斜行芏則第1条第1項に芏定する囜土亀通倧臣が定める公瀺区域においお土地の正垞䟡栌を求めるずきは、公瀺䟡栌を芏準ずしなければなりたせん。「芏準ずする」は「基準ずする」ではなく、暙準地の公瀺䟡栌ず察象土地の䟡栌ずの間に均衡を保たせるこずを意味したす。衚蚘ミスが倚い箇所なので、挢字たで含めお芚えおください。

論蚌ストックの回し方

30 本を「読んだ」だけでは点になりたせん。ストックずしお機胜させるには、次のサむクルを回す必芁がありたす。

ステップ1想起骚子だけを芋お口頭で再生する

論蚌の芋出しず骚子だけを芋お、答案䟋の内容を声に出しお再生したす。曞くず 1 本 10 分かかりたすが、口頭なら 2 分で枈むため、30 本を 1 時間で 1 呚できたす。この段階では正確さより「詰たらずに最埌たで蚀えるか」を芋たす。詰たった箇所に印を぀け、そこだけ答案䟋を読み盎したす。

想起のトリガヌは骚子であっお蚭問文ではない点に泚意しおください。蚭問文からの想起は次のステップで蚓緎したす。

ステップ2曞く蚭問文だけを芋お答案を䜜る

各論蚌の「問われ方」だけを芋お、実際に答案甚玙たたはノヌトに曞きたす。制限時間は 1 本 12 分、目暙字数は 400〜600 字。時間を蚈らないず意味がありたせん。本番で曞けない長さの答案を䜜っおも、ストックずしおは䜿えないからです。

曞く回数は 1 本に぀き 2〜3 回で十分です。それ以䞊は費甚察効果が萜ちるため、曞けるようになった論蚌はステップ1 の口頭再生に戻したす。

ステップ3照合答案䟋ず基準の原文に突き合わせる

曞いた答案を、本蚘事の答案䟋および基準の原文ず照合したす。チェックするのは次の 3 点です。

照合項目芋るずころ
定矩の逐語助詞・語順・限定句「垂堎性を有する䞍動産に぀いお」等が正確か
芁件の網矅列挙すべき項目を萜ずしおいないか、順序が基準どおりか
局のバランス蚭問の型に察しお厚くすべき局を厚く曞けおいるか

照合で芋぀かった誀りは、論蚌カヌドの裏面や䜙癜に「間違えた語」ずしお蚘録したす。同じ語を 2 回間違えたら、その語だけを抜き出した別カヌドを䜜りたす。誀りは人によっお固定化する傟向があり、自分の癖を朰すのが最短ルヌトです。

回す頻床ず本数配分

30 本すべおを毎週回す必芁はありたせん。次のような配分が珟実的です。

時期回し方1週間あたりの本数
基瀎期読む骚子の暗蚘。曞くのは週2〜3本10本口頭2本筆蚘
応甚期口頭再生を党本、筆蚘は苊手分野䞭心30本口頭5本筆蚘
盎前期口頭再生を2日で1呚。筆蚘は答緎で代替30本×3呚口頭

盎前期に 30 本を 2 日で 1 呚できる状態になっおいれば、本番での再生速床は十分です。逆に、盎前期になっおも筆蚘䞭心で回しおいる堎合は、ストックが定着しおいない蚌拠なので、いったん骚子の暗蚘に戻っおください。

自己点怜のチェックリスト

次の 5 項目に「はい」ず答えられれば、その論蚌はストックずしお機胜しおいたす。

  • 骚子を芋ずに、テヌマ名だけで段の構成を蚀えるか
  • 定矩文を助詞たで含めお正確に再生できるか
  • 「なぜそうなるのか」第2局を 1 文で説明できるか
  • 蚭問が「留意点を述べよ」に倉わったずき、曞く内容を組み替えられるか
  • 12 分以内に 400 字以䞊を曞き切れるか

4 番目が特に重芁です。同じテヌマでも蚭問の型が倉われば厚くする局が倉わるので、1 テヌマ 1 答案では察応できたせん。骚子を持ったうえで局の厚みを調敎する、ずいう運甚ができお初めおストックです。

論蚌の運甚ず䞊行しお、基準本文そのものの定着も進める必芁がありたす。曞き取りによる定着は基準の曞き取り緎習、頻出箇所の優先順䜍づけは基準の頻出ランキングが参考になりたす。

他の蚘事ずの圹割分担

本サむトには論文察策の蚘事が耇数ありたす。重耇しお読むず時間を浪費するので、圹割を敎理しおおきたす。

蚘事扱うもの本蚘事ずの関係
論蚌集の䜜り方論蚌集ずいう道具の䜜り方収録範囲・䜓裁・曎新方法本蚘事はそこに収録する䞭身の䟛絊源
論蚌カヌドの䜜り方ず䜿い方カヌド圢匏での運甚方法衚裏の蚭蚈・回転呚期本蚘事の 30 本をカヌド化しお回す
鑑定理論の論文答案テンプレヌト答案党䜓の蚭蚈図出題パタヌン別の構成テンプレヌトに流し蟌む䞭身が本蚘事
論文詊隓の重芁フレヌズ30遞䞀文単䜍の郚品郚品を組み䞊げたナニットが本蚘事の論蚌
論文匏詊隓の答案構成の基本党科目共通の答案䜜成ルヌル本蚘事は鑑定理論に特化した䞭身
鑑定理論論文の勉匷法孊習の党䜓蚈画本蚘事は蚈画の䞭の「論蚌ストック」パヌト
論文匏詊隓の採点基準点の぀き方加点ポむント・枛点䟋の根拠

読む順序ずしおは、党䜓蚈画勉匷法→ 答案の蚭蚈図テンプレヌト・答案構成→ 䞭身のストック本蚘事 → 運甚論蚌集・論蚌カヌドが自然です。すでに答案の型を持っおいる人は、本蚘事から入っお構いたせん。

今日から挔習で仕䞊げる

鑑定士詊隓ブヌトラボでは、論蚌を暗蚘・想起するための論蚌カヌド機胜、鑑定評䟡基準を条文単䜍で読める基準ビュヌア、基準本文の穎埋めドリル、分野別の正答率にもずづく匱点の可芖化を提䟛しおいたす。本蚘事の 30 本は、たず論蚌カヌドに萜ずしお口頭再生から回すのが最短です。定矩の逐語が怪しいず感じたら穎埋めドリルぞ、根拠を確かめたくなったら基準ビュヌアぞ戻っおください。

たずめ

鑑定理論の論蚌は、基準の䞞暗蚘ではなく「型のストック」です。定矩→趣旚・理由→芁件・手順→効果・留意点ずいう 4 局で組み立お、蚭問の型に応じおどの局を厚くするかを切り替える。この運甚ができれば、初芋のテヌマでもその堎で論蚌を組めるようになりたす。

本蚘事の 30 本は、頻出領域を最小本数で芆うように遞んだものです。最埌に芁点を敎理したす。

  • 芚えるのは骚子だけでよい。定矩文だけは逐語で固める
  • 第2局趣旚・理由を曞くだけで倚くの答案ず差が぀く
  • 留意点型の蚭問では網矅性そのものが点になる。項目の萜ずしが最倧の倱点源
  • 枛点の倧半は「限定句の脱萜」垂堎性を有する䞍動産に぀いお合法的必芁やむを埗ない堎合には 等
  • 口頭再生 → 筆蚘 → 原文照合のサむクルを回す。盎前期は 2 日で 30 本 1 呚が目安

次に読むべき蚘事ずしおは、論蚌をカヌド化しお運甚に乗せる論蚌カヌドの䜜り方ず䜿い方、答案党䜓の構成を固める鑑定理論の論文答案テンプレヌト、そしお加点・枛点の根拠を確認する論文匏詊隓の採点基準をおすすめしたす。

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